易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

よき配偶者

沢雷随 九五。 孚于嘉。吉。仮に結婚の可否を占ったとして、*1 このような辞に遇うといいですね。随うべき人に随う。 善き配偶にまごころをもって随う。 吉。・・というのですから。アドバイスとしては、 他に随ったほうがよいという卦ですから、 自分を立て…

随中に大過あり

随九四。 随有獲。貞凶。 この爻辞につき、 古人(漢易)はこう説いています。 虞翻曰く: 三を獲るを謂う。 位に当らず、三と四は相據(よ)る。 三から上に沢風大過が在る。 大過は棺槨の中に死屍のある象。 すなわち死の象がある。 故に貞凶。 :虞翻終わ…

随九四を思う

随九四。 随有獲。貞凶。 有孚、在道以明、何咎。××××この爻辞を見て、 こんなことを思いました。××××獲ることが有って、貞、しかし凶だなんて、 何てわかりにくいんだろうと。盛運なのに後難を生じやすいということか。易学大講座の占考を読んでも、 ごちゃ…

易の註釈書

手持ちの古い易書に、 古典の註釈本が紹介されていましたので、 ここに引用しておきます。 周易古註 魏の王弼の撰したる者。故に後世古註と称す。簡単にして要領を得て居る。尤も老子流に解した所もある。 周易集解 唐の李鼎祚撰。古人の解を集めた者として…

これも易の考え方

随有獲。貞凶。(随九四)大吉。无咎。(萃九四)××××どちらも臣としての最高位にいて、 陽剛の才があり、 権勢が盛んという爻です。なのに、 随の方は貞凶といい、 萃の方は単純におみくじの大吉とは違って、 大いに善であれば、咎めなし、です。なぜどちら…

新元号

新元号が易経から選ばれるとしたら・・。 そう仮定して勝手に考えてみました。 順承・じゅんしょう(坤彖伝) 行正・ぎょうせい(屯初) 乾行・けんこう(同人彖伝) 可貞・かてい(无妄四) 有慶・ゆうけい(大畜五) 大慶・だいけい(頤上) 允升・いんし…

易書の読み方

易経だけ読んでいても、占いは出来ない、 これは誰しもが経験することでしょう。その対処策として、当ブログでは、 「易学大講座」 を読むことを おすすめしています。その際 「読む」 ということは、 占考の根拠を自分の頭で考えながら、 文章を噛み砕くよ…

年齢

これは人様を筮するにあたって、 確認しておくべき重要事項の一つです。 筮をたてるに際し聞占者の年齢を聞くは不必要の事の様に考へられるが実は一つの参考に資するものであつて、矢張り必要条件であるのである。如何なる事を判断するにも聞者の年齢が判つ…

易の三戒

古い易書の余白に、 占筮における三つの注意事項が、 手書きで記されてありました。書いた人に感謝しつつ、 ここに引用させて頂きます。 1. 占うべき問題は、占う前に十分な考察を加えておかねばならない。 「卜は以て疑いを決す。疑わずんば何ぞ卜せん(左…

来る、きっと来る

巨大地震の発生可能性について、 「今後30年以内に○○%の確率で起きる」 と云われております。22日、フト思い立ちて、 「本年中に××に巨大地震は起きるか」 を占的として、 三変筮によりて易を立ててみまするに、 乾為天の四爻を得ました。(これは予言ではあ…

真実を語れぬ空気

安倍政治ってのは、結局、全て演技、演出のショーだと思う。夢と幻の政治ショー。 ボロボロの経済は日銀と年金で株高演出、統計不正で偽装。進展のない拉致、北方領土問題は、さも首相の手で解決してみせるという演出。いつか幕が降りたときには、不毛かつ悲…

娘を嫁がせる占

古い易書に記してあった占例を、 アレンジ&加筆して書きます。××××占を乞うた人には、 姉と弟の二人の子供があります。相談内容は・・姉の方に婿を取って、 家を継がせようと思うがどうであろうか。それとも、 外に嫁に出した方がよいだろうか。・・という…

陰は情実に拘わる

横井伯典氏は云います。年運で沢雷随の二爻、三爻を得ると、 多くの場合、異性問題が出てくると。六二、係小子、失丈夫。 六三、係丈夫、失小子。辞占としては、「係」 をもって、 異性との係わりがありそうです。そして、この 「係」 字は、 六爻のうち陰爻…

繋辞伝

所有する古書の書き込みで、 易十翼の繋辞伝ページの冒頭に、 このような文章がありました。 (繋辞伝は)周易の注釈書というよりは、易経を素材にして、独自の哲学を述べたものといってよい。 これによって周易は、単なる占筮書ではなく、自然哲学、実践倫…

易の理解度がわかる

以下の問いに答えられますか? 「六三について述べよ」 爻辞占に必要な爻位の理解度がわかります。「同徳相応の意義を述べ、占におけるあなたの考えを述べなさい」 同徳相応は義理易の概念です。しかし、占にも使えます。(ううむ・・。いい問題だ。汗)××××…

易の修養

先日、大枚をはたいて買った易書には、 〔修養〕 なる項目があって、 その卦、その爻を学ぶことによって、 どのように精神・人格の形成に活かすか、 そのようなヒントが記されてあります。 たとえば沢雷随はこうです。 心に何等の邪曲もなく、水の流れて止ま…

占師の矜持

かつての物書きなら、近頃散見する《このたび某々誌(紙)に「書かせてもらいました」》などという物言いは、(内心or実状はどうあれ)矜持にかけて、しなかったのではないかしら? (矜持は、キョウジだよ。キンジじゃないよ。為念)— 入沢康夫 (@fladonoga…

易の考え方

易は以下の考え方に依拠して、 吉凶悔吝の判断をすることが多いです。 上下の別を守る 陽剛の才があっても、下の位では権勢は弱いわけで。 たとえば潜龍。用いてはならないという判断。 亢(たか)ぶることを嫌う 亢龍有悔です。 亢ぶる=極まる なので凶意…

☱ 陽(─)二本と陰(- -)一本である。 陽は男で陰は女である。 女が男の上にあるのであるから好くない譯である。 男の上にあるといふと大層喜んで居る。 故に此の卦は悦ぶといふ意味がある。 陰が陽に担がれてきゃっきゃ云っています。 易では好くない象と…

政権寄りの国営放送

以下の小川議員による、 政権寄りのニュース報道に対する批判は、 夜中のNHK国会録画中継で小生も見ました。 午前1時45分くらいだったかなぁ。ゴールデンタイムでやったら? と思いました。 公共放送なんだから。今まで払った受信料全て返せ。 衆院 総務委員…

真勢の密象

谷川龍山(真勢易)が書いた、 「易学階梯」 という本の、沢雷随の占意に、 始め肯(うけ)がはざれども強いて求むれば 彼肯がふ意あり(密象)。 というのがあります。 この一文、密象、 となっています。これは、 ☱ ☴ ☳ ☳ 随卦兌口の背いていたのが、 当方…

略筮における爻変

本筮即ち十八変の筮法では老陽か老陰がなければ卦は変じないのである。故に必ずしも変卦を得ることゝは限らないが、略筮法に於ては必ず一本が動くのである。否(いな)動かすのである。 (最近買った易書より引用*1) 略筮法における変爻は、易の機構という…

易書購入の占

先日、古書店で見た易書、欲しいなぁと思いましたが、 軍資金が足りなかったので買わずに退却しました。お金をかき集め、 本日買いに行こうと思い立ちましたが、 果して誰かに買われてはいないだろうか、 とそんな不安を抱きました。そこで、三変筮にて、 「…

左伝の有名な占

アウトラインくらいは 知っておくとよいと思いまして・・・。 随、元亨利貞。无咎。 この卦辞は、左伝襄公(じょうこう)九年の条に徴引されて、占法上、有名な一条である。魯の成公(せいこう)の母穆姜(ぼくきょう)が、幽閉十一年の後、その東宮で薨(こ…

随卦の疑問

岩波 「易経」 上巻、 沢雷随の項、p.190 1行目に、 「兌の少女をもって震の長男に従う卦象にとる」 とあります。かねがね、随にそんな卦象あるの? と思っていました。 震の長男が兌の少女に下り従うというなら、わかるのですが・・。 (または随の義という…

湯島聖堂

湯島聖堂に行ってきました。JR御茶ノ水駅、聖橋口の改札を出て、 東京方面の神田川を見下ろしながら聖橋を渡れば、 右手に湯島聖堂があります。大きな孔子像がありました。 ここの廟には孔子が祀られているそうです。小生、易経を少々嗜んでいるので、 中国…

昏冥して滅す

横井伯典氏は、 ある人の年筮に雷地豫の上爻を得て、 「今年もし健康を害すれば非常に危険」 と占断しています。上六、冥豫。成有渝、无咎。 占を乞うた人は、 その年の六月に入院し、 地獄の入り口を見たが助かったと。「冥豫」。 冥界の予告、と読めるでし…

改葬の象

2月から3月にかけて、 改葬(遺骨の引っ越し)をするのですが、 月筮で得た卦を見てみると・・・ 2月…山地剥の二爻 ☶ ☷ 初~五の土中から一陽(遺骨。魂)が浮き出て来る象。 卦は大艮(墓)の似象でもあります。 そして二爻は中土の爻象で貞なり。 六二の辞…

豫卦について

豫卦は、 初爻において鳴豫凶といい、 始めに悪に陥らないよう慎重なることを教え、 上爻において渝(かわ)れば咎无しといいて、 終りに善を開く道を述べている。 (胡炳文。意訳) 豫は、 卦としては善いのですが、 景気が良く、楽しい運勢であると、人は…

周易を学ぶ

周易を学ぶにおいて、最も大事なことは、 単なる知識、耳学問ではいけないということです。 占的に合わせて卦爻をその都度柔軟に解釈できる、 そうした自力をこそ、養うべきです。 そして自分なりに易辞を分析できること。 立派なのは語勢だけ、という人がい…