易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

周易

型を身につける

易占は型を体得することが先である。 基本もできてないのに易学研究か何かを読み、 わかったようなことを云うのは自己満足にすぎない。 自分の易という境地に至るのもこの型を習得してからである。 型も学んでいないのに独自の境地というのはありえない。 型…

人名の誤植

興味のある方は訂正しておいてください。 柳下尚範「易入門」p.50 の誤植です。李光地等が撰した「周易折中」・・ です。

易占について思うこと

三変筮なんて プロ が使う筮法ではない。オレ は六変筮(中筮法)の使い手だ。という人がいますが、易占をわかってない人です。三変筮、六変筮は占的の違いによって使い分けるのが易の機構に適っており、どちらが優れている、という話ではないからです。 易占は…

雷地豫を得たら

予の卦は、 よろこぶ。ようやく進出の機会を得る。 前もって準備せよ。 遊んで怠る。 以上のいずれかを示す卦です。 (柳下「易入門」による)「よろこぶ」だけではありませんので、 注意されたい。易は ‘情’ に対して厳しいのです。「易入門」の運勢の項に…

謙はよい徳なのだが

地山謙は、 私なんて、とても、とても・・ と謙遜し、 人のために働けば運がつくのです。しかし、 こうは出来ない時に出るんだよね、 この卦は。常人は、 初めのうちは謙遜してても、 時がたって慣れてくると傲慢になる。とりわけ上卦の坤は、 そのへんの事…

咸は利貞

沢山咸は、三変筮で占った場合、 あまりよくは見ないのだ。三変筮は爻辞占だからね。 爻象、爻辞を見て占うのだ。六変筮で占った場合とは解釈が異なるのだ。 (六変筮は「卦がどう変化したか」です)沢山咸は「情」の卦だから、 人間の弱い面が出、 心が震え…

爻辞占の仕方

筮して兌為沢の初爻を得たとします。 ䷹ 算木で六爻を見ると、 初爻が一番いいことがわかります。理由はあえて書きません。 無料記事なので。爻辞を見ても、 和兌。吉。といい感じです。二爻も 孚兌。吉悔亡。と、 よさそうではありますが、 岩波易経にいう「…

易占は独学できるか

易占に関して「独学は ダメ」という人がいますが、 ブログ 主も独学では易占は身につかないと思います。 易占はいわば芸道であり、お茶や踊り、俳句などと 同じものだと思うからです。 茶道、俳句の世界では、必ず誰かに師事していますね。 易道も同じです。 …

おかしな投稿

雷山小過は離に似ている・・ という投稿(X)がありました。 ䷽ これのどこに離(☲)がある? 大坎の間違いでは? オレ はこういう ミス がとても気になるのだ。ネット は拡散性が高く、 易がまっとうでなくなるから。それとも、 「錯卦の中孚は離に似ている」 と云…

易の考え方

「人は誠であるべき、 行動は時中であるべき」ざっくり云って、 易はこんな考え方によって 辞がかけられています。言葉で説明するのではなく、 背後にこういう考え方が 宿っているのです。

覗き見、失せ物占

こんな失せ物占を ネット で見た。占的:〇〇は見つかるか。 得卦:風水渙の四爻。まず、 筮前の審事から考えると、 この失くしものは高い確率で 家内にあると思いました。捨てるべきものではないので、 盗まれたのではないかぎり、 探せば必ず見つかるはずです…

屯の卦辞

水雷屯の卦辞はこう。 屯、元亨利貞。勿用有攸往。利建侯。 占でこの卦を得たら、 利貞。勿用有攸往。利建侯。 を屯に対処する方法とみるとよい。将来的にはうまくゆく卦であるが(元亨)、 今は現状を維持し時を待つがよい(利貞)、 軽率に進むことなかれ…

乾為天の伏卦

柳下先生の本によれば、 三変筮における乾卦の占につき、 伏卦を積極的に見ています。初爻ならば・・予期せぬ出来事に遇いやすい。 女に気をつけろ。・・など。これは伏している天風姤をも、 考慮した占考です。おそらく、 乾為天は龍の卦であり、 六爻が変…

陰迫るの象

海外に地震があって、 津波が日本にやって来るとします。 (仮定の話です)海岸に近い自宅が津波被害に遭わないか、 易で占ってみると・・占的:我が家は津波に襲われるか。 得卦:山地剥の上爻。この占の場合、 わざわざ辞を見なくても、 算木を見れば答え…

易の幸福論

柳下尚範先生は、 幸福についてこう述べています。 また、易の宇宙観とか道徳論に馴染んでくると、自然に精神生活がうるおい、豊かになるということです。 現代の人は、いつの間にかすっかり忘れてしまっているのでしょうが、財を蓄えることもよいでしょうが…

易・小論文の問題

ネットでこんなのを見た。 略筮で「天下同人」五爻変を得・・ これを読んで、アナタ の考えたことを 200字以内で述べなさい。笑 人によったら、 大論文にもなりうる問題よ。

悔い無し?

敦復。无悔。── 復、六五 こういう爻辞を得たら、 まず「悔あり」と辞を読み替えることだ。悔いがあるけれども、 中順にして敦く復るならば、 悔いがなくなるという辞なのだから。易経には、 象曰、敦復、无悔、中以自考也。 とありますが、 「中以自考」な…

何が解けるのか

同じような会がいくつかある中で、 A氏の担当する会が交通の便が良いので、 参加しようと思ったのですが、 どうせならということで、 卦をとってみたのです。占的:A氏でよいか。 筮法:可否占なので三変筮。 得卦:雷水解の二爻。 ䷧ 得卦を一瞥して、 「あ…

同徳相応ず

柳下「易 占法の秘伝」の p.118 には、 同徳相応という言葉が出て来ます。これは応爻関係において、 陽と陽、陰と陰の対応であっても、 互いに助け合う関係とみることがあり、 吉判断をするというものです。易経を読んでいれば、 当然知っておられるでしょう…

否の男女占

男女占における天地否の占意で、 「やがて泰に向かう・・」のごとく、 云われることがあります。これは上乾が一爻ずつ下に交わって、 ䷋ 否→咸→恒→泰 と卦が変化する、 運移生卦を見ているのです。否で意志の通じなかった男女が、 互いに感じ合うことになり、…

三者択一の占

三つのうちから一つを選ぶ、 という状況なのですが、 決めかねるので卦をとったという 占を ネット で見ました。三つの得卦: 頤三爻 明夷三爻 噬嗑五爻 この中から、 一つを選ぶというわけです。頤三爻は道にもとっている爻。 明夷は明をやぶるという卦。 噬嗑…

兌と占い師

X(旧 ツイッター)に、 ウケ重視のキラキラした占い師は兌 とありました。そういう取象もあるでしょうが、 兌為巫。 と説卦伝にあって、岩波易経の説明には、 (兌は)神託を告げる巫(ふ)(みこ)であり、・・ とあることも、覚えておくとよいでしょう。

我が読易の立場

易経を読むに際しては、 辞の本来の意味だったり、 古い占いの言葉や詩経の フレーズ の流用・・ などなど、原初に遡って 辞を読み解く方もいます。しかし、当 ブログ では、 古い占いの言葉を易組織に組み入れることによって、 本来の意味とは異なる意味が生じ…

晋の互坎

火地晋は、 運気や地位の上昇する卦ですが、 (そういう “時” ですが) ䷢ 三、四、五爻に坎がありますから、 これを克服せねばなりません。この坎が何なのか・・ 筮前の審事の出番となります。柳下「易入門」p.198 には、 側近にいる者が、権威を振うという…

爻辞は ザックリ

包荒、用馮河、不遐遺、朋亡、 得尚于中行。── 地天泰、九二 ごちゃごちゃ書いてありますが、 要するに「苦労が多い」という爻です。 ䷊ 下乾は昼で、上坤は夜なので、 それぞれ泰中の泰、泰中の否などと 易占の テキスト には書いてあります。そして、 下乾を太…

臨と戒めの辞

臨、元亨利貞、至于八月有凶。 ── 地沢臨、彖辞「元亨」は吉の象。 「利貞」は現在に対する戒めの辞。 「至于八月有凶」は将来に対する戒めの辞。「至于八月有凶」は天の道であり、 消長生卦の象です。強い運気なのですが、 注意事項も添えてあります。易と…

泰の可否占

新しいことに挑戦することの 可否を筮して地天泰を得たとします。泰は ‘よい卦’ だから、 やってよい、すなわち「可」であると 占断する人もいるでしょう。しかし、 新規のことが「可」なのは、 初爻くらいです。あとの爻はみな「否」。これが爻辞占です。(…

凡人と三変筮

易経は、結局、 宇宙を支配している理に 順うべきことを教えている。 卦。爻。 は時と変化の モデル であり、 中。孚。貞。 は理に順う キーワードである。 一流易占家ともなると、 そうした観点から易を読み、 占考を試みていると思われる。 しかし我々凡人はそこ…

爻の吉

柳下「易入門」を見ると、 坤為地の六二に(吉)とあります。 ですが、安易に 吉判断をしてはなりません。 あくまで坤為地という卦の中の吉ですから、 (堅実、守ること、家来としての吉ですから) 坤の範疇を超えてしまえば、運気は凶となり、 伏している地…

心位を高める

易占を極めるためには、 知識の量を増やすだけでは ダメ で、 茶道などの芸事を極める。 純粋な信仰心をもつ。 ・・などのように、 心の レベル を高めることが必要だ。 心位の高い人の易占は、凡人の目には 単純な爻辞占にしか見えないのだが、 それは神的領域…