周易
柳下先生の本によれば、 三変筮における乾卦の占につき、 伏卦を積極的に見ています。初爻ならば・・予期せぬ出来事に遇いやすい。 女に気をつけろ。・・など。これは伏している天風姤をも、 考慮した占考です。おそらく、 乾為天は龍の卦であり、 六爻が変…
海外に地震があって、 津波が日本にやって来るとします。 (仮定の話です)海岸に近い自宅が津波被害に遭わないか、 易で占ってみると・・占的:我が家は津波に襲われるか。 得卦:山地剥の上爻。この占の場合、 わざわざ辞を見なくても、 算木を見れば答え…
柳下尚範先生は、 幸福についてこう述べています。 また、易の宇宙観とか道徳論に馴染んでくると、自然に精神生活がうるおい、豊かになるということです。 現代の人は、いつの間にかすっかり忘れてしまっているのでしょうが、財を蓄えることもよいでしょうが…
ネットでこんなのを見た。 略筮で「天下同人」五爻変を得・・ これを読んで、アナタ の考えたことを 200字以内で述べなさい。笑 人によったら、 大論文にもなりうる問題よ。
敦復。无悔。── 復、六五 こういう爻辞を得たら、 まず「悔あり」と辞を読み替えることだ。悔いがあるけれども、 中順にして敦く復るならば、 悔いがなくなるという辞なのだから。易経には、 象曰、敦復、无悔、中以自考也。 とありますが、 「中以自考」な…
同じような会がいくつかある中で、 A氏の担当する会が交通の便が良いので、 参加しようと思ったのですが、 どうせならということで、 卦をとってみたのです。占的:A氏でよいか。 筮法:可否占なので三変筮。 得卦:雷水解の二爻。 ䷧ 得卦を一瞥して、 「あ…
柳下「易 占法の秘伝」の p.118 には、 同徳相応という言葉が出て来ます。これは応爻関係において、 陽と陽、陰と陰の対応であっても、 互いに助け合う関係とみることがあり、 吉判断をするというものです。易経を読んでいれば、 当然知っておられるでしょう…
男女占における天地否の占意で、 「やがて泰に向かう・・」のごとく、 云われることがあります。これは上乾が一爻ずつ下に交わって、 ䷋ 否→咸→恒→泰 と卦が変化する、 運移生卦を見ているのです。否で意志の通じなかった男女が、 互いに感じ合うことになり、…
三つのうちから一つを選ぶ、 という状況なのですが、 決めかねるので卦をとったという 占を ネット で見ました。三つの得卦: 頤三爻 明夷三爻 噬嗑五爻 この中から、 一つを選ぶというわけです。頤三爻は道にもとっている爻。 明夷は明をやぶるという卦。 噬嗑…
X(旧 ツイッター)に、 ウケ重視のキラキラした占い師は兌 とありました。そういう取象もあるでしょうが、 兌為巫。 と説卦伝にあって、岩波易経の説明には、 (兌は)神託を告げる巫(ふ)(みこ)であり、・・ とあることも、覚えておくとよいでしょう。
易経を読むに際しては、 辞の本来の意味だったり、 古い占いの言葉や詩経の フレーズ の流用・・ などなど、原初に遡って 辞を読み解く方もいます。しかし、当 ブログ では、 古い占いの言葉を易組織に組み入れることによって、 本来の意味とは異なる意味が生じ…
火地晋は、 運気や地位の上昇する卦ですが、 (そういう “時” ですが) ䷢ 三、四、五爻に坎がありますから、 これを克服せねばなりません。この坎が何なのか・・ 筮前の審事の出番となります。柳下「易入門」p.198 には、 側近にいる者が、権威を振うという…
包荒、用馮河、不遐遺、朋亡、 得尚于中行。── 地天泰、九二 ごちゃごちゃ書いてありますが、 要するに「苦労が多い」という爻です。 ䷊ 下乾は昼で、上坤は夜なので、 それぞれ泰中の泰、泰中の否などと 易占の テキスト には書いてあります。そして、 下乾を太…
臨、元亨利貞、至于八月有凶。 ── 地沢臨、彖辞「元亨」は吉の象。 「利貞」は現在に対する戒めの辞。 「至于八月有凶」は将来に対する戒めの辞。「至于八月有凶」は天の道であり、 消長生卦の象です。強い運気なのですが、 注意事項も添えてあります。易と…
新しいことに挑戦することの 可否を筮して地天泰を得たとします。泰は ‘よい卦’ だから、 やってよい、すなわち「可」であると 占断する人もいるでしょう。しかし、 新規のことが「可」なのは、 初爻くらいです。あとの爻はみな「否」。これが爻辞占です。(…
易経は、結局、 宇宙を支配している理に 順うべきことを教えている。 卦。爻。 は時と変化の モデル であり、 中。孚。貞。 は理に順う キーワードである。 一流易占家ともなると、 そうした観点から易を読み、 占考を試みていると思われる。 しかし我々凡人はそこ…
柳下「易入門」を見ると、 坤為地の六二に(吉)とあります。 ですが、安易に 吉判断をしてはなりません。 あくまで坤為地という卦の中の吉ですから、 (堅実、守ること、家来としての吉ですから) 坤の範疇を超えてしまえば、運気は凶となり、 伏している地…
易占を極めるためには、 知識の量を増やすだけでは ダメ で、 茶道などの芸事を極める。 純粋な信仰心をもつ。 ・・などのように、 心の レベル を高めることが必要だ。 心位の高い人の易占は、凡人の目には 単純な爻辞占にしか見えないのだが、 それは神的領域…
こんな年筮を見ました。 臨の恒に之く。 ䷒ ䷟ 解釈の練習をしてみる・・。まず象を見る。本卦・地沢臨の二陽が伸びて地天泰となり、 地天泰の下卦の乾が運移して之卦・雷風恒となった。 乾はさらに運移して天地否になるだろう・・・・というのは、人為的で考…
易経の経文とその註釈を読むことは、 なかなか細かな作業であるが、 細かい字義の解釈に没入していても、 それだけでは占うことは困難である。 爻辞は爻象に対する一場面であるし、 爻辞の場面と占事とが常に見合うとは 限らないのである。それより 爻辞を俯…
角川 ソフィア 文庫の「易経」を推す声がありますが、 岩波文庫「易経」が読めるようになってからですよ、 こういう本を手にするのは。 そうでないと、卦、爻が、 読めないことになりますから。 また ソフィア 文庫に載っている占例も、 柳下「易入門」レベル の占例が…
三変筮は爻辞だけで占うのではなく、 得られた爻の状態をも見ること。 ䷍ 大有の上爻は爻辞だけで占えばよい占だが、 (自天祐之。吉无不利。) 卦の極、離の極だから激しすぎて危険でもある。× × × × 六変筮は卦名の変化だけで占うのではなく、 卦の形の変化…
「岩波文庫の『易経』は、 難しくて読んでもためにならない」 という声をよく聞きます。いや、別に難しくはありません。難しいと感じるのは、 岩波易経が難しいのではなく、 難しいと感じる アナタ の易理解が乏しいからです。まだまるでわかってないのです。易…
ネットより六変筮による年筮をお借りして、 卦読みの練習をしてみました。三変筮 オンリー の小生にとっては、 なかなかの難問です。 既済の咸に之く。 ䷾ ䷞ 本卦が既済なので、 何かがととのう年なのですが、 之卦が咸なので既済が保てず、 浮気心を起こして 既済を…
年筮などの運勢占は、 何が起こるか。 を読み取ることは難しいので、 どう振舞うのがよいか。のように 教えとして受け取った方がよい。 たとえば天火同人ならば、 自我を捨てて人に同調するのがよい。 のように。そうならば運勢を壊さないで、 物事がうまく…
オレ は六変筮(中筮法)をしないので、 他人が六変筮によって得た卦を拝借して、 自転車に乗っている時など、 ああだ。こうだ。と解釈してみることが、 勉強であり、また楽しみでもある・・× × × × 過去の占で、 こんな卦をとっている方がいた。 大過の離に之…
岩波易経は、ワイド 版も含めて、 6~7 セットは持っているとおもう。 その中の メモ 書きの一つにこうあった。易の辞というものは、 卦は時について述べており、 爻は人に「こうせよ」と教えている。まァ、 そう思って易経を読むとよいでしょう。爻辞は、 このよう…
雷天大壮の彖辞は、 利貞。 の二文字です。もし、 現状を保てるならば、 占ったことには利がある。 と解することもできましょう。しかし、 勢いの盛んな時なので、 凡人だと剛を恃むこととなり、 運勢を壊してしまうことに。 とこの卦をとらえて、 貞によろ…
たとえば、来年の年筮が 「升の蹇に之く」 だったとしましょう。すると、 何か世に出るための努力をするが、 なかなか成果が表れないで中途挫折すると、 本之卦を読むことができます。 ䷭ ䷦ 之卦の蹇は、 険が前にあって止まる象だし、 もし、升の努力が実る…
匪其彭。无咎。 ── 火天大有 九四 こういう爻辞の場合は、まず、 「咎あり」 と辞を読み替えることだ。「匪其彭」であるならば、 「咎なし」だからだ。この爻は盛んに過ぎるから、 初九に云う「害に交わる」危険が濃厚なのだ。そこで、 戒めの辞がかけてある…