易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

前線で戦う爻

執之用黄牛之革。 莫之勝説。 ── 遯、六二 諸説紛々としていて、 わかりにくい爻です。いろんな捉え方がありますが、 小生は・・六二は人臣の位にいて、 国家を守る責任を負っている。 どうして遯げてよいか。・・と解しています。二は責任爻です。柔中正の…

泰はめでたいか

一般に、 地天泰という卦は、 「めでたい」と云われます。安岡正篤氏も、 古来売卜者の店頭に、 よくこの卦を表示してあるが、 まことに当を得てゐる。 (易學入門) と云っています。しかし、 「占」においては、 めでたい、めでたい、などと、 おめでたい…

厳格な易

三変筮で占う際には、 占事にまつわる諸事情まで、 わかったような顔をして あーだこーだと読み取る必要はない、 三変筮の目的は絞られた占的に対する、 吉か凶か、可か否かを断ずることに あるのだから。このようなことが、 柳下「易─占法の秘伝」に 書かれ…

論語集註

朱子の新注です。 古書 100円で買いました。 以前の持ち主は女子大生。 (おそらく48年前の) 東京大学の教材だったのか。 こんな内容の本です。 「子、怪・力・乱・神を語らず」 ・・は有名な章です。孔子について、 門人が云った言葉です。諸橋轍次先生の…

最後尾の象

遯尾厲。勿用有攸往。 象曰、遯尾之厲、不往何災也。 ── 遯、初六 遯(のが)れる時なのに、 時を失して遅れてしまった者。このまま逃れるのは危険だが、 卑下の位(草莽)に隠れておれば 災いには罹らないだろう。岩波「易経」等には、 「韜晦(とうかい)」な…

日盤鑑定の本

昔、 大石先生に九星術だったか、 九星気学だったか習っていた時に 買った日盤鑑定の本です。 (出版元:東洋書院)先生から、 「ついに日盤鑑定まで行ったか」 と云われたことを覚えています。でもほとんど学んでないんだけどね。 中身も購入時のままです。…

強い権力

スタンダール 「パルムの僧院」から。牢獄司令官の娘、 クレリア・コンチの独白です。 ああ絶対権力、 いつお前はイタリアを圧するのをやめるのか! 下劣な金銭ずくの人たちばかり! (大岡昇平 訳) なぜだか胸に引っ掛かりました。 なぜだか。

三剛「易経」

小林三剛先生の「易経」です。 (出版元:宝栄企画)吉祥寺の古本「よみた屋」にて。 彖辞・彖伝・大象。爻辞・小象。 各卦の象意(含む雑卦伝)。 「大金を出資する象」は、 大畜→遯の易位生卦を見ています。 (乾=大金) なんと「天金」です。 2,000って…

うなぎの象

土用の丑の日に、 日筮なのでしょうか、 天山遯を得たらしく、大巽=長い=うなぎ という取象を見ました。確かにそうですね。× × × × 小生は思いました。 ☰ ☶ この形自体が、 うなぎの画象ではないかと。笑二陰が尻尾で、 にょろにょろ遯(のが)れ避ける・・×…

貴人隠山

白蛾「易学小筌」にある、 天山遯の ひと口占い です。× × × × 貴人隠山之象。 貴人山に隠るの象。 乾の貴人が、 小人の跋扈する兆しを見て、 山に隠遁する象。否運になる前に、 (十二消息卦ゆえ) 逃れ隠れるということ。 鑿井無泉之意。 井を鑿(うが)ちて…

食パン

朝、食パンを 食べるようになった。お気に入りはこれ。超熟(山型・5枚スライス) 同じ超熟でも、この、 山型の5枚スライスが一番うまい。ほんとうにウマイ。

易経は面白い

易経。読んでるうちに、 少しずつ読み方がわかってきて、 面白くなってきます。焦らず気長にやりましょう。易経は、 文字だけでなく、 卦や爻を読むことが大切です。むしろメインは、 卦や爻の方なのです。たとえば、 易は時中を説きますが、 それは文字で書…

遯の取象

天山遯の占意の一つに、 こんなのがあります。 主家の財を私(ひそ)かに用いる義がある。 (「真勢易秘訣」) 以下、根拠を考えました。× × × × おそらく、 乾を主家とし、また財として、 乾為天を想定していると 思われます。 ☰ ☰ ☰ ☶ すなわち、 遯の卦象は…

学問のやり方

お弟子さんに勉強法を 問われた程伊川先生*1は、 「すべからく是れ書を読むべし」 と云っています。 そして、 「書は必ずしも多く看ず」 「その約を知らんことを要す」 とつけ加えています。 多くの書を読む必要はない、 それよりポイントをちゃんと 押さえ…

不悪而厳

タイトルは、 天山遯〈大象〉のものですが、 天の下に山があるという卦象を 道義的に釈いています。× × × × 君子以て小人を遠ざけ、 悪(にく)まずして厳にす。 ── 遯、大象 君子は・・小人を遠ざけるけれど、 それも相手を憎悪して遠ざけるのでない。 自分を…

逃れて吉

天山遯を読み始めました。この卦を得て、 まず頭に浮かべるのは、 遯而亨也。 ノガレテ トオル ナリ。 という彖伝の辞(ことば)です。遯は陽が退く時。時を知り、 逃れるべき時に逃れて、 正しい時期がやって来るのを待つ。十二消息卦ですから、 先に陽気が盛んになる…

対訳 ランボー

こんなん出ました! すごいねぇ。 まるで仏文科のテクストじゃないか。ジャディス、 シィ ジュムスーヴィアンビアン、 マヴィ エテタンフェスタン・・かつて、 オレの記憶が正しいなら、 オレの生活は宴(うたげ)だった・・

言葉遊び

ステイホーム、GOTOって、わたしらイヌじゃありませんから。— みょんこ✨ (@fukumyon1) 2020年7月13日 このツイート面白い。× × × × 個人的には、 小池都知事が「新しい日常」 と云う時にも違和感を感じます。そういえば昔、 「おいしい生活」なんていう キャ…

恒卦の感想

雷風恒を読み終えましたが、 わかりにくい卦だと感じました。 不易之恒とか、不已之恒とか、 カワラザルノコウ ヤマザルノコウ テツガク的な面も読みにくい。 震巽は気なので形がない。 ゆえに常という状態を固く守り、 長く久しくそれを維持していって、 はじめてモノに…

占考のために

三変筮に依った場合、 得卦を占考するにあたっては、 六十四卦の象意。 それぞれの卦の基本的な判断。 を覚えておかねばならない。・・と、 「易─占法の秘伝」の著者は、 同書で述べています。自分をも含めて、 易占に携わっている者は、 意外にもここが弱い…

恒を振るう

振恒。凶。── 恒、上六 易学大講座によれば、 初爻の浚恒(シュンコウ)。 三爻の不恒(フコウ)。 上爻の振恒(シンコウ)。 これらは皆それぞれ、 「為すことの宜しきを得ぬ占」 であるとしています。上六は、 「恒が極まって常ではない」 という爻です。「そんなクズ本読ん…

従一而終也

タイトルは、 恒六五「象伝」のもの。易経が出典となって、 後世よく用いられるそうです。以下の写真の文章(程伝説)を ちょっと読んでみてください。「一人の夫に仕えて一生を終える」 「再婚してはならない」これが婦人の正道であると 申しております。賛否…

馴染みの店

府中のカフェです。 珈琲と小倉トーストをいただきました。 実に3か月ぶりです。

人を見て占う

恒其徳貞。 婦人吉。夫子凶。 象曰、婦人貞吉、従一而終也。 夫子制義、従婦凶也。 ── 恒、六五 この辞につき、朱子が 参考になることを云っています。 易を看るには、すべからくこれ象と占とを暁(さと)り得ること分明なるべし。いはゆる吉凶は、爻のよく吉…

初と四の応

易例として、 初九が六四に応じるのは吉。 初六が九四に応じるのは凶。 ・・です。*1前者は、 上の大臣が善に下って、 下の賢人が大臣を補佐する象 だからです。後者は、 賤しい小人が権門に媚びる、 則ち、権力者にへつらって 威権を振るうからです。まあ、…

女帝の占

ツイッターでしたか、 もっと長いブログだったのか、 東京都知事選の占を 見たような気がするのですが、 もはやそこに辿り着くことが 出来なくなりました。たぶん、占的は、 「都知事選を占う」といった、 アバウトなものだったような・・記憶が定かではあり…

不明易者

易者の看板とするに、 地火明夷では具合が悪かろう。離明がヤブれており、 情勢を見られぬ卦象だから。同様に、 雷火豊もだめでせう。離明が震の草叢に覆われて 暗い象だから。真勢易では、 「少し意味の軽い明夷の象」 と云っています。また、 山火賁もねえ…

地味な易占家

以下は、 大岳氏による「易入門」著者の 人物像です。 確か柳下氏の文章には、 生活の足しにと、 自宅一階で文房具を売っていた、 二階を新婚夫婦に間貸ししていた、 などという記述がありました。つまり、 生活に窮していた 時期があるのです。けれども、 …

書店・古書店

荻窪の ささま書店 が閉店した。 良い古書店だったのに。 閉店する前レイアウト変更をして、 専門書の棚を減らしていたのですが。 それでも経営回復とはならなかったようで。 普通の書店も占い本とか外国文学の本を 置かなくなりました。その分、 漫画だった…

不恒其徳

不恒其徳。或承之羞。 貞吝。── 恒、九三 この爻は、 ごくごく簡単に云えば、 恒常不変の卦にあって、 巽体☴の上は巽の最も悪い面が出る、 というのです。説卦伝曰。 巽為進退、為不果、 為近利市三倍、其究為躁卦。すなわち・・よろめく。 軽挙妄動する。 …