お弟子さんに勉強法を
問われた程伊川先生*1は、
「すべからく是れ書を読むべし」
と云っています。
そして、
「書は必ずしも多く看ず」
「その約を知らんことを要す」
とつけ加えています。
多くの書を読む必要はない、
それよりポイントをちゃんと
押さえるべきである、と。
たくさん見はするが、
ポイントがわかっておらなければ、
それは、キミ、本屋だよ。
そして終りにこう云っています。
「すべからくこれ聖人の言語をもって
玩味して心に入れて記著すべし」
小生はこの考え方に賛成で、
易経など古典の言語は立派だから、
じっくり味わい、時々誦し、
言葉そのものを心に
とどめておくのがよいと。
× × × ×
(おまけ)
「最近は論ばかり読んで
現物を読まない学生が多い」
── 仏文学 新庄嘉章
新庄嘉章先生のお名前を迂闊にも失しました。アドルフの講読でした。あるとき大江健三郎の講演会の切符が当たつて授業に出られませんと申し上げたときの新庄先生。「それは行かないとね。ぼくの授業より有益だよ」。「最近は論ばかり読んで現物を読まない学生が多いけれど、きみはだめだよさうしては」
— 高遠弘美 (@Thouartmore) 2020年7月13日