易例として、
- 初九が六四に応じるのは吉。
- 初六が九四に応じるのは凶。
・・です。*1
前者は、
上の大臣が善に下って、
下の賢人が大臣を補佐する象
だからです。
後者は、
賤しい小人が権門に媚びる、
則ち、権力者にへつらって
威権を振るうからです。
まあ、
前者といえども、
上に呼ばれもしないのに、
下がしゃしゃり出ては
いけないのですが。
後者は、
虎の威を借る狐、でしょうか。
出身大学やお師匠さんが立派でも、
キミ自身は偉くもなんともないよ、
というヤツです。
易はこういう、
分不相応な振る舞いを嫌い、
悪い判断をします。
柳下先生などは、
こういう程伝ふうの訓を好んで、
問占者を鑑定していたようです。
しかし、
以上には例外もあって、
大過の九四、初六は特例であると、
「周易釈故」にはあります。
初九と六四の例としては、
- 屯と賁の婚媾。
- 頤の虎視眈々。
- 損の遄かならしめば喜びあり。
などです。