易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

略筮における爻変

略筮において爻変する理由を 変為生卦に求めている人がありますが、 これはどうでしょう。真勢の生卦法であっても、 機械的に用いていいわけではなく、 理由のない爻変であることに、 変わりはないからです。六払いして得られる「爻」が、 「時に」変ずるこ…

ポーの本

精妙な美にひそむ怪異 赤い死の舞踏会 付・覚書(マルジナリア)エドガー・アラン・ポー 著 吉田健一 訳 中公文庫リジイアの冒頭

一語占い

雑卦伝です。卦の特徴を短い語で述べています。ピンと来ないものもありますが、 アレコレ穿鑿してみると楽しいです。謙は「軽」。 「ハイ、ハイ」と云って、 バカになっていればよいのかしらん。无妄は「災」。 乾・震の象と合わせて、 交通事故にはご用心。…

日筮・勝敗占

御多分に漏れず、 小生も日筮や勝敗占をしたことがあります。 某プロ野球チームの一年間の勝敗を、 140試合、すべて筮に問うたこともあります。 すると同卦同爻を得ることがあって、それなのに、 ある日は勝ちだったり、別の日は負けだったり、 そういう経験…

La Chartreuse de Parme

「パルムの僧院」(1839)を読んでいます。 182年前の小説だなんて信じられな~い。バルザックはこの小説を三度読み、 長い論文を書いています。「マキャベリが19世紀に生きていて、 イタリヤから追放されたら 書いたであろうような」小説。バルザックは「パ…

必死に政治調整

西浦博教授が 日本政府のコロナ対応に絶望 「IOC会長の来日に合わせて宣言終了なら この国は終わりだと思う」「五輪が足枷に」johosokuhou.comてか、終わらせて、 新たに出直さなければ、 だめなんじゃないだろうか、 この国は。宮台先生が云うように。

吉辞に条件あり

易経の吉辞というのは、 「条件付き」であることが多い。例えば、 風雷益の初爻・・利用為大作。元吉。无咎。 もって大作を為すによろし。元吉。咎なし。「大仕事をなすによろしい」 とありますが、しかし、 ここで大喜びしてしまっては、 いわゆるシロウト…

一体、誰が?

本日の当ブログへのアクセス。300人のビジター? なわきゃーないでしょう。 1人のビジターが300ビュー、 ということなのでしょう。けれど、 一体、誰が?

結論は易辞で

法律家は、 己の貧弱な理論構成をもって断を下すより、 根拠条文だとか判例を示した方が、 断もバシッと決まりますね。易占家もそれに倣って、 易経の辞によりて可否成否を断ずれば、 それが一番合理的でありましょう。そのようなことを、 山沢損、風雷益を…

飛ぶボール?

この数日のプロ野球を見ていて思う。 「飛ぶボール」に変えてねえか? 当初より点が入りやすくなったようだし、 打球の勢いが増したんじゃなかろうか。 気のせいか?(後記) やっぱボールが飛ぶよね。 試合に躍動感が生じたし、 守備ではエラーが増えたし、…

再掲「時中」

昨日、 誰かが閲覧していた過去記事ですが、 再掲しておきます。× × × × 「時中」 という言葉は、 岩波文庫 「易経上」 p.50 徳間書店 「易経」p.24 に出て来ます。だから、知っている人は、 知っています。× × × × 恵棟は、その著書 「易漢学」 の中で、 「…

辞占と病占

風雷益の卦辞には、益。利有攸往。利渉大川。とあって、 咎、貞といった戒めの辞もなく、 概ねよい卦だといえます。ただ、 病勢を占った場合には、 よい判断をしません。病気の勢いが、 益(ま)す。 往くところある。 大川を渡る。 ではマズイですからね。あ…

一卦・六爻・一か月

易を学び始めの頃は、 一日一爻読むという方針を立てて、 一年ちょっとで384爻を読むということを、 二回転しました。しかし、これでは 上滑りしてばかりで、 辞をじっくり読めていなかったのと、 卦義の重要性も認識し始めていたので、 その後こういう読み…

農業の卦

風雷益は、 農業の卦。 耜(すき)で田を耕す象。 肉体労働。 ・・などと、 云われることがあります。その根拠は、 繋辞下伝にあります。× × × × 木を斲(き)りて耜(し)と為し、 木を揉(た)めて耒(らい)と為し、 耒耨(らいどう)の利、もって天下に教…

ボールが飛ばない

今年のプロ野球は皆打率が異様に悪い。 もしかしてボールが飛ばないのか。 皆飛ぶボールに合せた打ち方をしていて、 それだと今年は凡打になってしまう・・ んじゃなかろうか。 まあシロウトなのでよう知らんが。 アレ? あの打ち方なら去年なら ホームラン…

損↔益

易経彖伝では、 万物は損益の循環の中にあるとして、 人間に教えを垂れています。損卦彖伝。 損益盈虚、與時偕行。 損益盈虚は、時とともに行われる。益卦彖伝。 凡益之道、與時偕行。 およそ益の道は、時とともに行われる。つまり、 減損も、増益も、 時に…

損中の益

「願いごとは叶うか」 を三変筮で筮して、 山沢損の上九を得たら・・ 願いごとは成就の時となつてゐます。 この機を逸したのならば、 新規蒔直しで出直さねばならぬでせう。 (易学大講座) ・・と判断できます。「成就の時」というのは、 損卦の上爻は ‘損…

睨み合う辞

山沢損の初九、六四は、 初九。已事遄往。无咎。酌損之。 六四。損其疾。使遄有喜。无咎。 と、どちらにも遄字があります。遄は「速やか」です。この初と四は応爻関係にあり、 遄往と使遄が相対しています。公田「易経講話」を見ますと・・ 初九には「遄かに…

易日記

山沢損上九の註釈に、 「恵而不費」とあるのですが、 これは論語堯曰篇の言葉です。岩波論語 ↓ 論語の文言が出て来ると、 その都度参照します。× × × × 高円寺にある寺院の玉垣です。「岳易館易学教室」とあります。

得卦の連関

過去の会報に載っていた占を、 かいつまんで書きます。× × × × ある男性にとって、 A女とB女、どちらと結婚すべきか、 というのが占的です。三変筮で筮して、 A女には山沢損の六四、 B女には火地晋の初六を得ました。損卦は、 泰卦の九三の一陽が外に出て、 …

泰が崩れた時

地天泰の五爻には、 「もって祉(さいわい)ありて元吉」 という辞がありますが、安易に 吉占だと考えてはなりません。この卦の六爻は、 泰が徐々に崩れて、上爻に至って ついに落城するという変化を見ています。そうした五番目の爻ですから、 運気はもはや下…

マスク会食

マスク会食を民に命ずるのは、 街中に銃を手にした暴漢がいるというのに、 弾丸のよけ方を教えるようなもので、 ポイントがズレているように思う。 まずは暴漢を捕らえないと。それから、 満員電車の感染リスクを云わないけど、 やはりリスクはあると思う。 …

易経と鉄砲玉

最近のtweetで、 柳下先生の易占本が推薦されていました。 先生の易書で学ぶことに異論はありませんが、 それには条件があると思います。 それは、柳下先生の易を学ぶのなら、 どうしても易経を読まねばならない、 ということです。 これは旧ブログでも書い…

筮前の審事

筮前の審事がなければ、 易占を正しく行うことは出来ません。 いくら易卦を見ても、 どのようにも解せますから、 占示が特定出来ないからです。 卦だけで全てを見通すのではなく、 筮前の審事に卦爻を組み入れることで、 始めて得卦は意味をもつのです。 そ…

三は凶、一は吉

山沢損の三爻には、 謎のような辞がかかっています。三人行ケバ、則チ一人ヲ損ス。 一人行ケバ、則チ其ノ友ヲ得。 この爻の辞は、 泰の卦変説で釈かれるのですが、 諸註微妙に異なっていてわかりにくい。 ䷊ ䷨本田「易」の説明が、 一番わかりやすいと思いま…

易経と易占

易占家が『易経』に依拠するにあたっては、 次のように考えればいいと思います。× × × × 『易経』の学問は漢代に始まり、我が国に伝えられてからでもずいぶん長い年代を経過している。占いの書として出発した易が、人間処世の知恵の宝庫ともいうべき『易経』…

スタンダール全集

『カストロの尼』が面白かったので、 スタンダール全集(人文書院)を買った。 全12巻。7,000円也。ちょうど一週間前、 仙川の古書店で見て、知っていたのだ。大型リュックにねじ込んで、 ひ~ひ~唸って持って帰って来った。『カストロの尼』は桑原武夫 訳 …

易卦の序列

易経を読んでいると、 下記の説に出会うことがあります。「こんな論点がある」くらいは、 知っておくとよいでしょう。 上経は乾・坤に始まり、 畜(小畜)・履に至るまで凡そ十卦、 陽爻三十、陰爻三十を均しくして泰・否を得、 泰・否はまた乾坤を合す、 蓋し…

中と正

易経には「貞凶」という句があります。 貞(ただ)しいのに凶だというので、 納得のいかない人もあるようです。 こう考えてはどうでしょう。 大率(おおむね)、 中は正よりも重く、中なれば則ち正なり、 正は必ずしも中ならざるなり。 (程傳) 易は「中」を重…

カストロの尼

桑原武夫 訳『カストロの尼』 岩波文庫谷崎潤一郎は、 その簡潔な描写を賞讃し、 「史記」の文章を読むような感じ。 (饒舌録) と書いています。今朝、五時ごろ、 布団の中で読み終えました。写真はラストのシーン。 谷崎氏が云うように実に簡潔ですが、 正…