易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

易経と鉄砲玉

最近のtweetで、
柳下先生の易占本が推薦されていました。
先生の易書で学ぶことに異論はありませんが、
それには条件があると思います。
それは、柳下先生の易を学ぶのなら、
どうしても易経を読まねばならない、
ということです。
これは旧ブログでも書いたのですが、
門下生の方にこんなエピソードがあります。
岩波易経を柳下教室に忘れた時のこと ──
翌週、教室に行くと、先生からこう云われました。
「○○さん、忘れ物です」
先生は一冊の易経を差し出しました。
そして、
「兵隊さんが鉄砲玉を忘れたようなものですよ」
と、さらりとおっしゃったというのです。
この方は、
「冷や汗が出る思いでした」
と云っておられました。
兵隊さんの鉄砲玉はよく磨いておかないと、
イザという時に役にたたないものです。
柳下先生は易占家にとっての易経を、
軍人の武器である鉄砲玉に譬えたのです。
それくらい大事なものだということです。
たとえば、先生の本を読んで、
三変筮は可否・成否を占う筮法である、
と知ったとしても、
実際に易経を読んでおらなければ、
可否の判定はまるで出来ませんから。
柳下先生は、義理易の代表格である、
「程伝」を推奨しています。
先生ご自身、
辞を深く読むタイプだったようです。
まあ「程伝」とまではいかなくても、
岩波易経くらいは、すらすら
読めるようにしたいものです。