易経を読むブログ

易の 辞・変・象・占 について記しています。読書、日記、時事も。無断転載禁止。

吉辞に条件あり

易経の吉辞というのは、
「条件付き」であることが多い。

例えば、
風雷益の初爻・・

利用為大作。元吉。无咎。
もって大作を為すによろし。元吉。咎なし。

「大仕事をなすによろしい」
とありますが、しかし、
ここで大喜びしてしまっては、
いわゆるシロウトです。

元吉。无咎。という、
注意事項を見逃してはなりません。

「元吉」は、
朱子などがよく云う、
‘大善の吉’ というやつです。

大善の吉であれば、
咎はないというのです。

ということは、
善でなければ咎があるわけで。

「博打で大儲けができるか」
を占ったとして、さて、
あなたなら、どう判断しますか? 

訳文を掲げておきます。

大きな仕事をするとよろしい。
その仕事が大いに善いものであれば、
とがはない。
(中村・古藤「周易本義」明徳出版社