周易
水火既済の九五、 東鄰殺牛、不如西鄰之禴祭。実受其福。 を学びました。殺牛‥盛大な祭り。 禴祭‥質素倹約な祭り。この爻辞は、 既済(安泰)が崩れた時に、 人はどうすべきかが書かれています。 ▲ 加藤大岳「易学大講座」
水火既済は、 初めは明るい運勢ですが、 後に暗転するという卦です。卦辞には、 初吉終乱とありますね。 ䷾ 初めは離で後に坎となるのです。新井白蛾は水火既済を、 芙蓉霜を載せるの象 と詠っています。離下坎上の形を、 芙蓉の上に霜が載っていると 見てい…
爻辞曰、高宗伐鬼方。三年克之。小人勿用。 象曰、三年克之、憊也。高宗のような明君にして、 三年もかかるのだから、 アナタは手を出してはいけないよ、 という爻です。しかし、 離の極で火が暴発しやすいから、 アブナイ んだけどね。小人は、 欲・怒り・エゴイスム …
水火既済は 之卦に得ると「済(ととの)う」と見ますので 吉判断になります。しかし之卦の既済は、 将来も変化せずに、本卦のままで 固まってしまうことがあります。 (これは秘伝)どちらを採用するかは、 占者である アナタ が決めるのです。易占は固定占法で…
水火既済の六二。爻辞曰、婦喪其茀。勿逐。七日得。 象曰、七日得、以中道也。喪う → 逐(お)うなかれ → 得る 中の道なり。逐うなかれ・・要するに、失った「物」や 目先の「損得」を追うのではなく、 「時」に従いましょうと云っています。そうであるなら…
水火既済の六二の占考例に、 このようなものがあります。 婦人は・・出来心から 大切なものを失つたりする 危険もあります。 (易学大講座) これ、 何を云っているかわかりますか? わからなければ、大岳易の先生に 聞いてみてください。笑たとえば、 ブログ…
「易・占法の秘伝」をめくって、 八卦の象意を見ていると、 離の項に「斧」とあった。ピンと来ないので考えてみた。離の象意の 鍛冶屋。折(わか)つ。 から転じたのか。あるいは、 ☰ → ☲ 乾の中に切れ目を入れて、 陽を上下に分かつということで、 斧による…
易学大講座はよい本ですが、 根拠を考えつつ、 読まなければ意味がありません。大岳氏の占考文には、 必ず根拠がありますから。水火既済、初九のページ。 写真のように メモ 書きしながら 読むと勉強になります。文字には書かれていない、 易の機構が見えて来る…
真勢中州は、一病人を筮して、 生命が終わると断じました。 (大岳、易学病占)得られたのは、 既済の家人に之く。本卦の既済は、 既済定也(雑卦伝)より、 病勢の決する時である。之卦の家人は、 離火を以て巽木を焼くの象より、 木が尽きるとともに、 その…
ネット上の易占に関する、 記事、tweetを読むには、注意が必要です。 俗説や間違い、勘違い・・な意見があるからです。 先日も間違った文章がありました。 大岳先生の本を読んだらしい某氏が、 ご自身の見解を述べていたのですが、 完全に内容を読み違えたもの…
水火既済を得たら、 まずこのように考えましょう。 既に済(ととの)うという時なので 此の上はただ守ることを専らにして 既に得たものを失わぬことを 第一とすべきである。 (大岳、真勢易秘訣) すなわち、 新規、拡張、転業、新築はすべてNG。現状が既済(…
水火既済の男女占につき、 当人同志、 すでに関係があることもあります。 (柳下、易入門) とあります。その ココロ は・・未済の水と火が交わって、 既済になったと見るからです。 (真勢の易位生卦) ䷿ ䷾ 既済は済(ととの)う卦なので、 水火が交わって関係…
ある俳人がこう書いています。 俳句にかぎらず、絵でも書でも、あるいは 舞踏、華道、茶道といった分野にあっても、 習得ということが何よりも大切。 自分が実践して、 その積みかさねの末に何かを感じとる。 目がひらけてくる。 それを何回もくり返して だ…
たとえば、 好きな彼とのことを占って、 雷地予の初爻を得たとします。 ䷏ 四と陰陽応じているから、 ふたりの キモチ も応じていると見ますか? しかし、この場合は、 相手は アナタ を見ていません。四は震の主爻で、 外へ向かっているから、 初爻なんて眼中にな…
日筮が坤為地だったら・・ 陽気が全滅しているので、つまらない一日。 会社員なら、宮仕えに徹しましょう。 自己主張しないで。 こんな日運です。
風地観は、 卦名の「観る」をもって、 占うことは少ないようです。それより、 下から陰気が伸びて来て、 運勢の衰えてゆく消長卦として、 見ることのほうが多い。 ䷓ そして、もはや 山地剝の運勢を含んでいると。また、 易研究会の ベテラン 先生は、 上巽、下…
「〇〇していいか」を占って、 山天大畜の上爻を得たとします。爻辞は、 何天之衢。亨。岩波易経には、 「道が大いに通じようとする時期」 「自由に通達する」 とあります。よい辞がかかっています。ということで、 「やってよい」と占いますか? まあ、 そ…
髪の毛を染めようと思うが、 扨て、白髪にしようか、黄髪にしようか。布卦して、 白髪→山火賁の上爻 黄髪→離為火の二爻 を得たり。笑さあどっちだ? ・・って占うんじゃなくて、 まずは「染めることの可否」 を見ておくべきなのだ。そして、 「染めていい」…
柳下先生の高弟の方が、 ある小冊子にこう書いています。 先生には、 ・筮前の審事 ・占的の確立 ・筮法の選択 を厳しくご指導戴きました。 愚思うに、この三点は、 『易・占法の秘伝』において、著者が 一番云いたかったことではないかと。『新釈漢文大系 …
乾為天の上九は、 純陽の卦の高所に在って、 亢龍有悔。雷山小過の上六象は、 陰が過ぎる卦の高所に在って、 已亢也。陰陽どちらも、 高い位地だと亢(たか)ぶるんだけど、 陽が「悔あり」なのに対して、 陰は「災眚」があるんだよね。 (爻辞を見てくださ…
易経を読んでいて、 こんな占を思いついた。占的: 気象情報によれば、 明日の長野県北部の天気はぐずつく模様。 氷上ワカサギ釣りに行く予定なのだが、 雨は降らないだろうか。 雨なら中止にしようと思うが。得卦: 雷山小過の六五爻辞: 密雲不雨。自我西郊。…
武隈天命『易占の要諦』より、 氏の占例を紹介します。× × × × 相談者は83歳の女性。 「半年前から咳が止まらない。 現在 A病院に通っているが、 1ヵ月経っても咳は治らない」 というご相談です。天命氏は、 このまま A病院に通っても よくはならないと感じ…
地水師の六三は、 師或いは尸(かばね)を輿(にな)う。凶。これは凶占です。しかし伏卦は地風升なので、 運気は徐々に伸びてゆく? これは矛盾です。さりとて、 地風升を之卦とみて、 今は凶だけど、やがて吉となる。 と占うことはよろしくない。現代易で…
柳下『易・占法の秘伝』に、 「大成卦の象の見方」p.359~ が載っています。項目を書き抜いてみますと・・ 内卦の象と外卦の象。これは彖伝・大象伝の見方です。 大卦。たとえば風沢中孚は大離の象です。 包卦。風火家人、火沢睽は乾をもって坎を包む卦です…
呑象・高島嘉右衛門は、 雷山小過に男色の象を見ています。 ䷽ 長男☳が少男☶の上に動くから と翁は記しています。愚思うに、 二陽が ピタリ とくっついて、 溺れている形でもありますしね。同性婚の是非が問われる現在、 こういう取象も必要かもしれません。し…
三変筮の特長につき、 柳下先生はこう述べています。 三変筮法の利点は、なんといっても 他の筮法と較べて、操作が簡単であり、 (操作が)大へん覚えやすく、また 卦を起すのにあまり時間を要しない、 ということです。 そしてこの筮法に通じますと、 筮竹…
柳下「易・占法の秘伝」が絶版となり、 それでも読みたいという人は、 ウナギ上りであったのに、イザ 復刻本が 出版されて入手可能となると、パタリ と同書を語る人は消えてしまいました。 ネット においては同書の「内容」について、 語られることは皆無であるよう…
義理易の応爻には、 同徳相応という考え方があります。 柳下「易・占法の秘伝」p.118 に その説明がありますから、 読んでおくとよいでしょう。 最も、易経を読んでおられるなら、 当然ご存じなはずですが。 知っておくと占に使えます。 占にどう応用できる…
少し前に 「易経十翼に応比はない」 というtweetがありました。 「応」は柳下『易・占法の秘伝』の p.111~ にあるように、 易緯乾鑿度に出て来る術語です。 また艮為山の彖伝には、 「敵応」という語がありまして、 応爻と解することも出来そうです。 とす…
この爻辞(小過六二)を、 声に出して読んでみると・・♪その祖(そ)を過ぎ、その妣(ひ)に遇う。 ♪その君に及ばず、その臣に遇う。 ♪咎なし。波のような、リズムのある句ですが、 意味としては、何のことやら? と思ってしまいますね。朱子も本田済先生も、 …