易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

周易

易占と易経

易占の基本にして易占の究極は、 三変筮であると ワタシ は思っている。 三変筮が出来なければ六変筮は出来ない。 そして三変筮は爻辞占だから、 易経を読むことが必須なのである。 ワタシ は思うのだが易占の秘密は易経にある。 易経を読むことで卦・爻・辞が三位…

引用の誤植

新釈漢文大系「易経 中」に誤植あり。 王注からの引用文の誤植です。p.1309 15行目 ×行 ○比

虚中無我の象

火水未済の第三爻に、 利渉大川。大川を渉るに利ろし。 とあります。 ䷿ 下坎の上に、 二三四爻の離舟が浮いているから、 舟で水上を渉る象です。三四五爻にも坎があるから、 「大川」なのでしょう。この爻は、 心が逸(はや)って征くならば凶ですが、 待機し…

運の悪い典型

火水未済の三爻にある、 未済。征凶。の辞に関して、 易経講話ではこう説明しています。 この六三の爻は、 陰爻であるので、道徳才能が乏しい。 陰爻をもって陽の位におり、気の強いところがある。 下の卦の一番上におり、中を得ておらず、 事を行うのにやり…

略筮を考える

「〇〇していいか」を三変筮で占って、 火水未済の第二爻を得たとします。爻辞に、 軽々しく進まない。貞ならば吉。 とありますから、誰もが、 今は〇〇しないで時を待ちなさい。 そうすれば後に チャンス が訪れる。 と占断すると思われます。では、伏卦をどう…

位を正す変化

火水未済は、 六爻すべてが位を得ていません。 ䷿ なのでこの ママ では居心地が悪いのか、 動きが生じて陰陽が正位につこうとする。 易は変化の書であるんだけど、 爻が正しくないと変化が生じて既済に向かう。 おもしろいね。 そう考えると爻変とか六変筮とは…

中以て

火水未済 九二の象伝に、 中以行正也。中以て正を行うなり。 とあります。鈴木由次郎先生の著書には、 易中「中以て」というものは みな位の正を得ていない。 とあります。未済の二爻は、 陽爻陰位で正しくありませんね。「中以行正也」は、 位は正しくない…

尾を濡らす

火水未済の初爻につき、 柳下尚範先生は、 色情問題で信用を失うことがある。 と占断しておられます。爻辞はこうです。 濡其尾。吝。 その尾を濡らす。吝。爻辞そのままの占ですね。 尾を濡らす→色情問題 吝→信用を失う その他にも、 こんな爻意・爻象が考え…

爻辞占の良さ

結婚の可否を占って、 火水未済の初六を得たとしよう。爻辞曰、 濡其尾。吝。 その尾を濡らす。吝。この辞は、 まァ、はしたない。 とも読めるから、笑 見合わせた方がよさそうです。爻辞占でした。笑

古い易書を

大学の先生の書いた易の訳注等は、 資料として参照する分にはいいが、 読み物としては無味乾燥かもしれない。 しかし現代にはこういう易書しかない。 ゆえに愚生は昔の易書の方を好む。 昔の易書には文人が書いたような趣がある。 一字一句を追ってゆくのが…

文庫版・本田「易」

本田 済「易」には、 朝日選書版と朝日文庫版があります。*1ところで、写真右、 朝日文庫版に誤植がありました。下巻 p.249 の最終行です。程伝には、 汔当為仡、壮勇之状。 とありますから、 文庫版をお持ちの方は、 写真のように校正記号を入れよ。(文庫…

三浦易経

三浦『易経』(角川ソフィア文庫)を見ると、 水山蹇の卦辞の「貞吉」を、 貞(と)いには吉(きつ)。 と読んでいます。深みがないな、 というのが ブログ 主の感想です。問うたことが吉ならば、 占的に対して吉判断がなされるわけですが、 卦名や艮下坎上と…

未済の占意大要

次の引用文は、 火水未済を得た後に、 易書を繙(ひもと)かなくても、 脳裡に浮かぶとよいようです。 始め悪く後に宜しい。 辛苦あるも最後迄仕遂げるが可。 然し多くは中途挫折。 (加藤大岳「易学通変」) 「始め悪く後に宜しい」 未済は先に既済を見る卦。…

未済という卦

まず卦辞を掲げます。未済、亨。 小狐汔済、濡其尾。无攸利。これにつき、 朱子本義の註釈はこうです。未済は事未だ成らざるの時なり。 水火交わらず、相用をなさず。 卦の六爻、皆その位を失う。 故に未済となす。 汔は幾(ほとんど)なり。 幾んど済(わた)ら…

オレ の岩波易経

いくつかの易書を読んで、 岩波易経に書き込んでいます。 文言そのものを書き写したり、 頭に浮かんだことを メモ したり。オレ 流・易経の勉強法です。 ベース を岩波易経におくと 使い勝手がいいですよ。

実際の易占では

問占者(相談者)の話をよく聞くこと。 もし寡黙な人なら質問を抜かりなく。 そして大切なことは、 「得卦を観ずして 問占者を観よ」 ということです。 問占者を観れば 得卦の意味は自ずと見えて来るもの。 慈恵医大の建学の精神、 「病気を診ずして 病人を診…

日筮の未済卦

日筮で火水未済が得られたら・・ 岩波易経を見ると、 六爻それぞれ陰陽の正位を失う象。 とあります。 恐らく部屋が散らかっているから、 整理整頓をしたほうがよい。 大象には、 慎みて物を弁じ方に居(お)く。 とありますしね。 それぞれ正しい位置に置か…

視力の占

易研究会の会報に、 こんな占例が載っていました。× × × × 小学五年生の娘が、身体検査で 視力がよくないと云われたので、 「視力の成り行き」を筮して、 大畜之損を得ました。 (爻卦は上から坎兌離乾艮坎) ䷙ ䷨ ブログ 主がこの占例を読んで感激したのは、 …

美辞にご用心

坤為地の五爻は、 黄裳元吉。黄は中徳。裳は坤徳。元は善。 ゆえに、このようであれば 吉が得られることになります。しかし現実的には、 陰が五爻まで来ており、 位が立派なために、 坤の道を失いやすいんだよね。というのも、 位のよさに驕って、 権勢を振…

新たに始める可否

「〇〇してよいか」のように、 新たに〇〇を始めることの 可否を占って、地天泰の六五を 得たとしましょう。爻辞はこう。 帝乙帰妹。以祉元吉。「もって祉(さいわい)ありて元吉」 とありますが、安易に 吉判断をしてはなりません。この爻辞は、 安泰が崩れ…

陰萎の象

巽☴の象意に「陰萎」とあります。 調べてみると、 震☳の ビンビン、ギンギン の反対だからと。 易書には「震の壮健に対して」 と書いてありました。 ブログ 主も考えてみる。 巽を股と為し(説卦伝)、 巽は風でふわふわしてるから。 因みに ブログ 主は巽宮傾斜で…

占における地雷復

年筮などで地雷復が得られると、 一陽来復とか云っちゃって、 よい判断をする ムキ もありますが、 この形をよく見てください。 ䷗ 暗黒の世界に一陽が チラリ と光っただけ。 それも最下に在ってまだ微陽なんですよ。 しかも群陰に乗っかられて苦しそうじゃない?…

水難の相

日筮で水火既済の上六を得たら、 「折りたたみ傘」を持って出掛けるとよい。 ䷾ 午前は晴れていても(下離)、 午後は雨になるだろうから(上坎)。 でも爻辞には、 その首(こうべ)を濡らす。厲(あやう)し。 とある。 既済はこれまで泰平であったから、 油断…

孚誠と時中

易の意義にも色々あるだろうが、 これもその一つだと思う。易は孚誠(まこと)を体とし、 時中を用とするものである。ブログ主の作なので、 典拠はどこにもありません。しかし、 運気が最大に悪い時、あるいは、 絶好調に衰運が兆して来た時に、 易は マコト と …

既済の果て

水火既済の九五、 東鄰殺牛、不如西鄰之禴祭。実受其福。 を学びました。殺牛‥盛大な祭り。 禴祭‥質素倹約な祭り。この爻辞は、 既済(安泰)が崩れた時に、 人はどうすべきかが書かれています。 ▲ 加藤大岳「易学大講座」

花の枯れる卦

水火既済は、 初めは明るい運勢ですが、 後に暗転するという卦です。卦辞には、 初吉終乱とありますね。 ䷾ 初めは離で後に坎となるのです。新井白蛾は水火既済を、 芙蓉霜を載せるの象 と詠っています。離下坎上の形を、 芙蓉の上に霜が載っていると 見てい…

既済の九三

爻辞曰、高宗伐鬼方。三年克之。小人勿用。 象曰、三年克之、憊也。高宗のような明君にして、 三年もかかるのだから、 アナタは手を出してはいけないよ、 という爻です。しかし、 離の極で火が暴発しやすいから、 アブナイ んだけどね。小人は、 欲・怒り・エゴイスム …

既済卦秘伝

水火既済は 之卦に得ると「済(ととの)う」と見ますので 吉判断になります。しかし之卦の既済は、 将来も変化せずに、本卦のままで 固まってしまうことがあります。 (これは秘伝)どちらを採用するかは、 占者である アナタ が決めるのです。易占は固定占法で…

易は中の道

水火既済の六二。爻辞曰、婦喪其茀。勿逐。七日得。 象曰、七日得、以中道也。喪う → 逐(お)うなかれ → 得る 中の道なり。逐うなかれ・・要するに、失った「物」や 目先の「損得」を追うのではなく、 「時」に従いましょうと云っています。そうであるなら…

大切なものを失う

水火既済の六二の占考例に、 このようなものがあります。 婦人は・・出来心から 大切なものを失つたりする 危険もあります。 (易学大講座) これ、 何を云っているかわかりますか? わからなければ、大岳易の先生に 聞いてみてください。笑たとえば、 ブログ…