地沢臨の初爻二爻には
「咸」字が出て来ます。
初九。咸臨。貞吉。
九二。咸臨。吉无不利。
咸は「山沢気を通ず」ですから、
兌下坤上の臨という卦も、
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「地沢気を通ず」と見てよいでしょう。
ということで、
地と沢が相臨んでいる地沢臨は、
応爻関係を重視して、
各爻に辞をかけているのです。
そこで、初も、二も、
応爻である四、五に応じることで、
吉運を得られるというわけ。
それを「咸」字で
表現しているので。
しかし、初も、二も、
大震の象の陽爻であるし、
兌の体であって、位も若いですから、
トントントン と軽率に自分勝手に動く傾向があります。
初に「貞吉」とあり、
二の小象に「未順命也」とあるのは、*1
これらが条件付きの吉運であることを
意味しているのでしょう。
そういうことを考えつつ、
ここのところの爻辞占をするとよい。