某氏のtwitterにこうありました。
水雷屯の様に卦象 *1 の上に水とか雷と、
言う様につけて呼ぶのは、
新井白蛾の工夫なんですね。
当たり前の様に使ってたけど。
へ~、そうなんだ、と思い、
そう云われれば、
震下坎上 屯
のようにしか、
古い易書には書いてないなぁ、
とおもったのでした。
ところで、けふ、
易書を調べていると、
このようなページがあった。
あれれ? 水雷屯と、書いてあるゾ。
これは朱子「周易本義」の中の、
「周易本義目録」に出ているものです。
これを見るに、
タイトルが「周易本義卦歌」なので、
朱子(12世紀)が、ご親切にも、
卦名の上に、水と雷とを添えて、
そうして水雷屯と称して、
卦の名と形を覚えやすいように、
便宜を図ってくださったのではないか。
だとすれば、
卦名の上に水と雷を付けたのは、
新井白蛾(18世紀)ではないとなりますが・・
はたして真相は如何に。
× × × ×
ちなみに、
本田済「易」には、
卦名の横に「天沢履」などと付してあるのは、一般に用いられる卦のよびかた。記憶しやすいようにとの目的から出たであろう。明代(14~17世紀)の民歌『
劈破玉 』にも、このよびかたが見える。
と記されてあるのですが、朱子云々とは、
云ってはいないのですが。
*1:正しくは「卦名」だと思います。