易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

バルザックの読みにくさ

バルザックの小説は、
家屋や家具調度類の説明が長い、
ということのほかに、
こういうところが読みにくい。

たとえば、
犬神魔太郎という、
登場人物がいるとする。

読みにくさを具体的に記せば、
こんな按配です。

× × × × 

犬神は馬車に乗って、
容疑者の家に向かっていた。
某家に着くと、
魔太郎は呼び鈴を鳴らした。

と、
ここまではまだいい。

「ご主人はいるかね」
大男は召使に云う。
「只今外出中ですが」
それを聞くと弁護士は、
「そうか。では待たせてもらおう」
そう云うとおもむろに煙草に火をつけた。
二口、三口、煙を吐き出すと、
この信州人は屋敷の中に入った。
室内はひんやりしていて、
法律の専門家は事件が難航するのを
予感した。・・・

× × × × 

てな具合に、
呼称がどんどん変わるのですよ。

勿論、
登場人物は一人ではない。

なので、
朝、寝床で読んでいると、
誰が誰だかわからなくなる。

えと、これは誰だっけな? 
この「デブ」は一体何者だ? 
となってしまい、
ページを遡ることおびただしい。

こういうところが読みにくいのですよ、
バルザックは。