坤為地の卦辞はこうです。
坤、元亨。利牝馬之貞。
君子有攸往、先迷、後得主。
利西南得朋、東北喪朋。
安貞吉。
せっかくなので載せておきます。
⚋は耦(ぐう。偶数)なり、陰の数なり。
坤は順なり、陰の性なり。
註の中(の坤)は、三画卦の名なり。
経(経文)の中(の坤)は、六画卦の名なり。
陰の形を成すは、地より大なるはなし。
この卦の三画は皆偶、故に坤と名づけて地を象る。
これを重ねて又(六画卦の)坤を得る。
則ちこれ陰の純であり、順の至りである。
故にその（三画卦と六画卦の）名と象、皆易らざるなり。
牝馬は順にして健を行なう者。
陽は先であり、陰は後である(のがよい)。
陽は義を主(つかさど)り、陰は利を主る。
西南は陰の方(方角)であり、東北は陽の方である。
安は順にして為すなり。
貞は健にして守るなり。
この卦に遇う者、その占を大亨と為して、
順もって健にして正を為す。*1
もし往く所あるなら、先ならば迷い、
後ならば得て利を主る。
西南に往けば則ち朋を得、
東北に往けば則ち朋を喪う。*2
大抵よく正に安んずれば則ち吉なり。
漢文を読む必要はありませんが、
こういう訳文を何度も読むとよいです。
易の理解が深まるからです。
