咸其腓。凶。居吉。
── 咸、六二
朱子の註釈を掲げます。
腓とは足肚(こむら)なり。
行かんと欲すれば先づ自ら動き、
躁妄*1して固守する能わざるなり。
二はその処に当たる。
又、陰柔を以て固守する能わず、
故にその象を取る。
然れども中正の徳ありて
よくその所に居る。故にその占は、
動くは凶にして静なれば吉なるなり。
(本義)出典:新釈漢文大系「易経」
やはり、朱子本義は、
わかりやすいですね。
小生はこの爻を、
「躁妄爻」と呼んでおります。
「せっかちに動いて、現状が守れない」。
(横井伯典)
こうしたちょろちょろ感は、
二爻には珍しいと思います。
もうちょっと、
どっしりしてる爻じゃないかと。
けれども、これも、
「感じる」という卦ゆえの、
落ち着きのなさでしょうか。
(陰柔陰位でもある)
動けば凶ですが、
踏ん張って「居れば吉」に
もっていきたいところです。
二爻というポジションを
死守せよと。
結婚の可否も、
今の相手を見送れば、
次には良縁が出る。
*1:出典元は「躁動」ですが、誤植だと思われます。