雷火豊の六五、
章を来せば、慶誉あり。吉。
は以下のように読むのが正しいのです。
「質は柔暗なり」とありますが、
ここを読み落とさないこと。
爻辞には書いてありませんが、
六五自体は「柔暗」なのです。
柔弱で、智慧が暗いのです。
つまり、
この爻は陰柔爻であり、
なおかつ豊が爛熟して、陰影、暗さが
兆してきているのです。
ここを掴んでおきましょう。
そして、
豊の衰退に処する法として、
「章を来す」すなわち、
六二と応じて離の明を来せば、
運気を挽回できるというのです。
暗黒に光があたるのですね。
爻辞をこのように読まなければ、
単純な「おみくじ易」に堕してしまいますから、
三変筮を正しく用いるためには、
ちゃんと易経を読んでおく必要があるのです。