易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

往きて吉利あり

悔亡。失得勿恤。
往吉无不利。
── 晋、六五 

まず、
「悔亡。失得勿恤」は、
ネガティブな面を云っています。

一方、
「往吉无不利」の方は、
非常にポジティブです。

この爻は、
陰爻が高い位にいるので、
実力以上の位地(仕事)であるために、
悔いることがある。*1

また、
離の中爻は迷いやすいし、
明察に過ぎて行動に移せず、
心配ばかり。

しかし、
「往吉」ということで、
押しの一手で強行すべし、
と大岳氏は云っています。
今は進むべき時であると。

「吉无不利」。
こんないい辞が、
かかっているのだから。

× × × × 

無条件に進めだなんて、
易においては珍しい爻です。

「勿恤」。
これは戒辞(かいじ)です。

心配しないで、
積極的に進みなさいと
戒めているのです。

妄進ではなく、
消極を戒めています。

*1:易経には「悔亡」とありますが、
それはこの爻が居中離明で、
下卦の三陰が順従するからです。
しかし本来は「悔いがある」のです。