カップラーメンをすすって、
近くのスタバで「赤と黒」を読み続く。
面白くって50分ほど経過してしまい、
昼休みとしては長居してしまいました。
実際、この瞬間の彼女はすばらしい魅力であった。
(岩波「赤と黒」より)
スタンダールは単純に書いて、
どんな魅力なのかを描写しません。
しかし、
(実際、何という美しい女だろう!)
ジュリアンは駆けてゆく彼女の後姿を
見送りながらそういった。
・・のように文章を続けて、
女性を見ているジュリアンに視点をずらし、
「後姿を見送る」と状況を説明することで、
彼女の美しさを表現するのです。
これはスタンダールの特徴で、
読んでいるものの想像力を刺激し、
非常に動的な印象を与えるのです。
アランは、
「スタンダールの小説は、
ありありとそのシーンが思い浮かぶが、
原文にあたってみると数行でしか、
説明していない」
と云っていますが、まさに、
こういうことなのかもしれない。
× × × ×
今はこのあたりを読んでいます。