无攸遂。在中饋。貞吉。
象曰、六二之吉、順以巽也。
── 家人、六二
家人の二爻は成卦主で、
卦辞に「利女貞」とあるのは、
主にこの爻を指しています。
我意を通すことをしない。
家内にあって食事を作り、
神や先祖に供え、家族を養う。
貞であって吉。
これは、
婦徳の美を謳っています。
占のポイントは、
象伝に書かれてあります。
すなわち、
「六二の吉は、順もって巽なり」
五爻に順って謙遜であれば
幸せを得られる。
この爻を野球に譬えれば、
名キャッチャーの象でしょうか。
‘名’ と付けたのは、
この爻が正と中という、
よい徳を持っているからです。
ピッチャー(五爻)の球を受け、
時に応じた配球をし、よき女房役として
投手の力を十分に引き出す。
陰ながら、
チーム(家)の勝利に貢献するのです。
× × × ×
写真:八幡書店「高島易断」