易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

会社を辞めていいか

以下は、かなり前に、
易研究会で出された占例です。

38歳の独身男性が、
人事異動に不満があって、
会社を辞めて独立したいと云っています。

経産省系の会社に勤めている、
正規の社員です。

三変筮で「辞めてよいか」を筮すると、
得られたのは風火家人六二でした。

家人は、家を正しく治めよ、
家業を守れ、という卦です。

爻辞は、
无攸遂。在中饋。貞吉。

岩波易経にはこうあります。

六二は柔順中正、婦道の正を得た者のありかた。
私意を遂げることなく、ひたすら家中に在って
饋食(きしょく)すなわち飲食を調(ととの)え
祭祀に供することをつとめとする。
このようであれば貞しくて吉である。

この占は爻辞の通りに占えば、
自ずと答えは出て来ますね。

転職なんて考えないで、
社内にあって飲食、祭祀、
すなわち日々の業務にいそしんでおれば、
それが貞であってやがて幸せとなる。

そんなに難しくありませんね。

研究会でも、
みな同様の判断をしましたが、
当時、会長をされていた先生は、
このような発言をされました。

「発展性のない人なので、
 勤めを辞めない方がいいですよ」

つまり、
あまりうだつの上がらない人なので、
宮仕えをしていた方がいいですよと。

参考になると思います。