沢火革の六爻においては、
こんなふうに「字」が用いられています。
× × × ×
初九、鞏用黃牛之革。
六二、已日乃革之。征吉无咎。
九三、征凶。貞厲。革言三就、有孚。
九四、悔亡。有孚改命、吉。
九五、大人虎変。未占有孚。
上六、君子豹変。小人革面。征凶。居貞吉。
× × × ×
まず、
下卦には「革」が使われており、
上卦には「改」「変」が使われています。
これは、
下卦が「革める」で、
上卦は「改まる」「変わる」なのです。
離火によって、
兌金が変形する象ですね。
× × × ×
三、四、五爻には、それぞれ、
「孚」字が付されています。
これは、
三四五に互乾がありますから、
乾→陽の充実→孚
という象なのでしょう。
卦辞や彖伝で云うように、
大改革を為すには、
「孚」が不可欠です。
ゆえに、
三、四、五爻は、
「孚」に強弱の差こそありますが、
改革の主動者たる要素を持している、
ということなのでしょう。
(「未占有孚」ですから、
五爻が一番「孚」の程度が高い)
こういうことを考えながら、
易経を読むと面白いのです。