易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

凶に吉あり、吉に凶あり

山風蠱の卦は、
 
  
という形をしていて、

  • 山の下に風のあること。
  • 年上の女が年下の男に下っていること。

すなわち、
下卦の巽風・巽女が悪さをなすことによって、
蠱乱蠱惑が生じて来ると見ています。

(白蛾小筌では 「門内賊あるの象カタチ」 と)

そうして、六爻の辞は、
こうした蠱の状態を正すことを内容として、
それぞれ辞が繋けられています。

(父や母の)蠱を幹タダす、というわけです。

思うに 「幹す」 というのは、
巽の象の 「斉(ととの)う。潔斎」 から
来ているのではないかしら。
(巽木の幹ミキとも)

すると巽の風は、
悪さをもたらす原因であるとともに、
将来の吉運をもたらす原動力でもあるのです。

悪い卦の中に吉をもたらす機会が含まれており、
良い卦の中に凶をもたらす機会が含まれている。

こうした読み方は、
周易を読むについての重要なる心得の一つである」
と、公田連太郎翁は述べています。