愚生が属している易研究会では、
かつて六十四卦を勉強する際には、
キャリアの浅い人から順に指名されて、
岩波易経を声に出して読んでいました。
愚生は一番の新人でしたから、毎度毎度、
初爻の爻辞・小象とその註釈を
読み上げたのでした。これはまるで、
寺子屋での授業のようでした。
「素読」というのでしょうが、今思うと
なかなかヨカッタと思います。
易の文章を声に出して読むことで、
易特有の説き方・術語が記憶されるようで。
加地伸行先生の論語の入門書には、
「文法よりも文を覚える」
とありましたが、学者になるのでも、
入学試験を受けるのでもないのですから、
易経に関しましてもこの素読という方法は、
とてもヨカッタと思っています。