坎為水の二~五には離の似象があり、
離為火の二~五には坎の似象があります。
䷜ ䷝
すなわち、
水の卦は火の象を含んでいて、
火の卦は水の象を含んでいる。
また、
水火既済は互卦に未済があり、
火水未済は互卦に既済があります。
䷾ ䷿
すなわち、
既済は内に未済を含んでおり、
未済は内に既済を含んでいます。
こういうの、
うまく云えませんが、
いかにも易的という感じがします。
易ではよく、
動中の静、静中の動と云ったり、
吉の中に凶があり、
凶の中に吉がある、と考えたり、
陰中に陽があったり、陽中に陰があったり、
はたまた長所が短所となったり、
短所が長所になったりする・・
というふうにとらえます。
さらに易卦は、
二つの八卦を重ねることで、
例えば困難な運勢が出来たりするのですが、
しかしそうした困難から抜け出すためには、
同じ八卦の「卦徳」をうまく用いるということが、
彖伝では書かれています。
こうした見方は、すべて、
易は窮まって終わってしまうのではなく、
永遠に新たな変化を繰り返していく、
ということの表れだと思います。
易にはこうした、
矛盾対立がひとつに溶け合っているといった、
前衛芸術のような考え方が、
あるのです。
そう考えることで、
「永遠」という相が、
成り立っているのです。