加藤大岳氏は、
風山漸の三爻と四爻の占考に、
厭世的という言葉を使っています。
(易学大講座)
三爻は、
風地観を伏していて、
地上に風が吹く象から、
無常観を見たのでしょうし、
小象には「群醜(仲間)ヲ離レル也」、
とあります。
四爻の方は、
天山遯を伏しており、
貴人山に隠れるの象と、
白蛾が云っているように、
貴人が俗悪な世間を厭うて、
山に隠遁する姿を見たのでしょう。
それと、
漸進という時間のかかる卦にあって、
三爻四爻は卦の中爻ゆえに、
「中だるみ」ということも
あるのでしょう。