「周易は如何様にも解釈できるので、
吉凶がはっきり出せない」
こんな意見をよく耳にします。
しかし、
三変筮は可否占ですから、
筮法として三変筮を選択し、
占的を可否(吉凶)に絞って、
主に爻辞に依拠して占えば、
よいか。悪いか。
は明瞭に断じられるのです。
例えば・・
「この人と結婚していいか」、即ち、
結婚の可否を占ったとしましょう。
乾の初九を得たら、
「潜龍。勿用」ですから、
結婚してはいけないと断じますね。
噬嗑の六五を得たら、
「噬乾肉、得黄金。貞厲无咎」ですから、
これも結婚してはいけないと断じます。
後者は、
こんなふうにスラリと断ずるには、
多少年季が入る必要がありますが、
迷うことなく「否」と断じる占です。
ゆえに、
冒頭の発言は、
「六変筮は如何様にも解釈できるので・・」
に訂正すべきかもしれません。
三変筮の可否占は、
易経に依拠した占法ですから、
易経の読みが深い占者ですと、
その可否の判断が、凡庸な占者とは、
真逆になることがあります。
さらに、
真の上級者になると、
六変筮すら捨ててしまって、
用いるのはもっぱら三変筮のみという、
そんな先生もいるのです。
それくらい、三変筮法は、
“奥の深い” 筮法です。