最近になって、
三変筮の記事を読んでいる人が多いので、
再度書いておきますと・・
三変筮は、
可否、成否を占う筮法です。
~してよいか、悪いか。
~は成るか、成らないか。
を占的とするのです。
占的をこのように設定することで、
ほぼ易辞で占えるようになります。
もちろん、
卦や爻も見ます。
易経の経文とは、
正確には、
卦。爻。卦辞。爻辞。
のことだからです。
卦辞、爻辞は、
卦爻の象との関連において、
見るべきです。
この点で易経は、
論語や詩経などとは異なる、
<奇書>といえるのです。
三変筮は、
このように風変りな、
易経に依拠した占法です。
岩波易経をテキストにするなら、
主に程子・朱子の易説をもって、
可否、成否の占断をするのです。
三変筮とは、
そういう占いです。
ですから、
必ず易経を読まねばなりません。
ですが、
いきなり岩波易経を読んでも、
まるで理解できないのです。
当たり前です。
日本語しか知らない人が、
いきなりシェークスピアを原書で
読むようなものですから。
私見ですが、
現在易経の素養のない人が、
今後易経を読んでいけるか否かは、
公田連太郎「易経講話」明徳出版社
を読むかどうかにかかっている。
6万円位しますが、
図書館で借りて読めばよいのです。
それくらい、
卦と爻と辞の説明が、
懇切丁寧であり、
優れています。
それと、
この本と並行して、
「易学大講座」を読むべきです。
易辞や卦や爻を、
どう読んで占に応用すればよいのかを、
教えてくれる本だからです。
こういう本は、
他にありません。
ただ、
根拠を明示してない占考もあるので、
自分で推究せねばなりませんが、
それがまた勉強になるのです。
柳下「易─占法の秘伝」もいいですが、
まずは上記のような勉強をしていないと、
同書は活用できないでしょう。
「占法の秘伝」は、
あくまで占法の本ですから。
柳下氏は、
易経を聖書のごとく、
日々読んでいた先生です。
門下生は、よく、
「お前、最近易経読んでねぇだろ」
と叱られたそうです。
つまり易経は、
いつも身近に置いて、
繰り返し読むべき本なのです。