以前、古書店で立ち読みしていて、
某易占家のこのような文章を読みました。
「私の著書を読み切れない人がいるようですが、
次の二点に留意して読むとよいでしょう」
これは易占をする際の、
守るべき指針ともいっていい内容でした。
数千円で買える本ではなかったので、
購入はあきらめて、その代わりに、
二、三度、熟読し、
必死に頭に入れて来たのは、
次の二文でした。
- 易占は何より合理性を重んじること。
- 占的によって筮法を使い分けること。
これが大事だと云うのです。
前者は、
易は勘やひらめきや霊感を排除して、
易の機構に準拠して占う、
ということでしょう。
これは、また、
占考過程が 「自然」 である、
と、いうことでもあると思います。
自然でない占考は、
どこかで道を間違えた可能性が高い。
(賁、无妄の卦義に反す)
あまりに人為的な占考は、
現実にはそうならない可能性が高い。
(生卦法を用いる場合の注意)
後者は、
当ブログで述べています。
すなわち、
三変筮は可否・成否。
六変筮は推移・成行き。
けれど、巷間、
実践されていないようです。
占的の中で、
易占の核になるのは、
「可否」 を断じることです。
たとえ、
四柱推命や手相で占った場合でも、
結論は易の可否占で出す。
達人になると、
六変筮を捨ててしまって、
可否占だけになってしまう、
そういう人もいるようです。
そうなると、易の勉強も、
易経を読むだけになるのです。