易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

女の貞

風火家人彖伝には、
正家而天下定矣。
家を正しくして天下定まる。
とあります。

これは「大学」の
家斉而后国治。
家斉(トトノ)いて后(ノチ)国治まる。
と、同様の意味です。

そして、
易経」風火家人の卦辞には、
家をととのえる要諦が述べてあります。

女の貞に利ろし。

家、ひいては国家を正しく治めるためには、
「女の貞」を固く保たねばならない、
というのです。

より易経ふうに云うならば、
女性が位を正しく守って、
順徳を以て二爻と四爻の功をなしなさい、
というのです。

投手ではなく、捕手・女房役の
働きをなすのです。*1

しかし、古人には、
こんな文章もあります。

家人卦の中道を得るは、
天下を治むると等しく
六かしいものである。

女の貞は、
家庭(国家)を安定させる要件ではあるけれども、
そんなに簡単ではないようです。

*1:性別を女性に限定せず、全体の調和のためには、
そうした順徳の人が不可欠である、と考えましょう。