易経を読むブログ

易の 辞・変・象・占 について記しています。読書、日記、時事も。無断転載禁止。

爻辞占と凡人

鞏用黄牛之革。
鞏(カタ)むるに黄牛の革(カワ)を用う。

沢火革・初九の爻辞です。

要するに、
「動かぬよう、固く縛りつけておけ」
ということです。

初爻なので時が熟していない。
最下にいて位がない。
上との応爻がない。
・・と、時・位・応を
得ていません。

みだりに動かなければよいのですが、
しかしベテラン易者になると、
こういう爻につき、
「事を起こして失敗する」
なんて占ったりするのです。

もし爻辞のように振る舞えるなら、
行ないが中庸を得て失敗はないのですが、
しかし我々は愚かな凡人ですからね・・
というワケです。

とりわけ、
初爻はまだ未熟なところで、
思慮が浅い、軽はずみ、騒がしい、
といった質ゆえに妄動しやすい。

我々は爻辞のようには振る舞えない。
凡人は中庸を守ることが出来ない。

といういことを念頭に置いて、
爻辞占をすべきなのです。