易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

柔が剛に乗る

易では、
柔が剛に乗っていると、
害をなす小人とみます。

× × × × 

沢天夬の彖伝に、
柔、五剛に乗ればなり。
とあります。

程伝はこう註しています。

柔、消すと雖も、然も五剛の上に居る。
猶お 乗陵じょうりょうの象 と為す。
陰にして陽に乗ずるは、非理の甚だしきなり。

この文章は要チェックです。

比爻関係において、
柔が剛に乗っていることを、
「比乗」と云います。

易例として、
この柔を邪悪な小人として、
(兌の主爻ならば姦佞邪智として)
悪運をもたらすとするのです。

天地を観察すれば、
柔は剛の下にあるのが道理であって、
剛を凌いでいるのは正しくないと、
云うのでしょう。

程子は、
「非理の甚だしきなり」
と厳格に申しております。