易では、
柔が剛に乗っていると、
害をなす小人とみます。
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沢天夬の彖伝に、
柔、五剛に乗ればなり。
とあります。
程伝はこう註しています。
柔、消すと雖も、然も五剛の上に居る。
猶お乗陵 の象 と為す。
陰にして陽に乗ずるは、非理の甚だしきなり。
この文章は要チェックです。
比爻関係において、
柔が剛に乗っていることを、
「比乗」と云います。
易例として、
この柔を邪悪な小人として、
(兌の主爻ならば姦佞邪智として)
悪運をもたらすとするのです。
天地を観察すれば、
柔は剛の下にあるのが道理であって、
剛を凌いでいるのは正しくないと、
云うのでしょう。
程子は、
「非理の甚だしきなり」
と厳格に申しております。