地風升は、升り進むという
景気のよい卦ですが、
五爻、上爻になると、
「貞」字が出て来ます。
これは、本来、
下にあるべき坤の陰爻が、
天位という高い所にあって危険だから、
「貞」字によって戒めていると
思われます(愚見です)。
升は彖伝で、
「柔以時升」と云っていますが、
高位の陰柔は矢張り危険なのです。
易は、小人が
高位につくことを嫌います。
(アベ・スガ政権を見よ)
心肆(ほしいまま)で、
弱い質ゆえに、
我欲や情に流れてしまう。
占においては、兎角、
よい判断をすることの多い五爻ですが、
冒頭で「貞吉」と戒めてあるのは、
聖人の深い配慮であると思われます。
易は先を見ていますからね。