易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

嗃嗃、嘻嘻

家人嗃嗃厲吉。
婦子嘻嘻。終
── 家人、九三 

嗃嗃(カクカク)と嘻嘻(キキ)。
嗃嗃は「きびしい」。
嘻嘻は「ルーズ」。

悔(カイ)と吝(リン)。
悔は凶から吉へと向かう。
吝は吉から凶へと向かう。

家人の三爻は、
中道を失った家です。

過剛不中爻なので、
「きびしい・悔」か、「ルーズ・吝」か、
いずれか一方に偏りやすい。

しかし、家を保つ道は、
「ルーズ」よりは「きびしい」ほうが、
まだマシなようです。

「寛」よりも「厳」の方がよい。

「ルーズ」では貞を失うこととなり、
吝→凶という運の法則によって、
家を敗ることになるからです。

この爻の、
女性の「ルーズ」については、
加藤大岳先生は、
「婦女子の愛に溺れて身を過つ」
といっています。

三の爻象は股ですし、
互坎の一陽は二陰に陥っていますから、
愛に溺れているのですね。

爻辞では「嘻嘻···」と、
歓びの声を漏らしています。