周易において、
五行の生剋を用いるかと云えば、
小生はなぜか沢火革で用いることがあります。
これは革の彖伝に「水火相息(ホロ)ぼし」
とあるためだろうか。
たとえば日筮で革を得たら、
離下兌上は火剋金なので
兌金が溶けるとして、
「無駄遣いに注意」とかね。
でも周易は義理や象数による占いだから、
ふつうは用いないものと思う。
水地比は土剋水とは見ずに親しむのだし、
同人も火剋金なのに人と同じくするのだから。
こんな文章があります。
周易に於ては主として卦爻の象義を用ゆべく、生克(セイコク)を用ゆるが如きはその本義とする所ではない、されども間々(ママ)之を用ひて占をなすことがないでもない、而も這(コ)はその時に応じて稀に用ゆるに過ぎぬのであるから、一概に生克を固執して之を濫用するが如きは周易の本旨に背くものである、
離為火は火行の卦なので、
火剋金で「金銀の損失」ともいえそうですが、
こうした見方は例外的な活断ということで、
通常は用いない方がよさそうです。