喪羊于易(大壮六五)
喪牛于易(旅上九)
× × × ×
両者は似ていますが、
易(さかい・土地の境界)において、
羊を喪うのか、牛を喪うのか、
の違いです。
羊=壮(さか)ん、
牛=順(すなお)、
という性質ですから、
大壮六五は壮を用いない爻で、
旅上九は柔順の徳を失って、
驕り高ぶる爻です。
こじつけのようでもありますが、
儒教ふうな解釈だと思われます。
羊は大兌もしくは互兌の象で、
牛は離の象でしょうか。
易システムに組み入れられる前の、
もとの占いの言葉(繇辞・ちゅうじ)は、
実際に羊や牛を喪うであろうといった、
ご託宣だったのでしょう。
そして羊や牛は、
当時の家畜だったのでしょう。
牛など、
農業に用いる労働力だったのか。
あるいはお供物か。
(小生の拙い空想です)