易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

艮止の教え

艮為山には、
難解な詩のごとき、
彖辞がかかっています。

× × × × 

その背にとどまりてその身をず。
その庭に行きてその人を見ず。
咎无し。

× × × × 

本田濟先生は、
こうおっしゃっています。

非常にわかりにくい、
象徴的な文句である。
易経講座<程氏易伝>

また、本田先生は、
同書の艮為山の説明において、
こんな話をされています。

この卦が特に宋学で重んぜられるのは、
伊川の行なったこのような解釈による。
ちょうど程伊川と同じ頃の周敦頤という人は
法華経全編はこの一つの艮の卦に及ばない」
とまで言っている。
それはこの(程伝の)ような解釈をするからである。
これより前に艮の卦を讃えた人がないわけではない。
晋の裴頠はいぎという人が『崇有論』という論文を書いて、
老子と同じことは、
儒教の経典で孔子がすでに言っている」
と力説して、艮・坤・節の卦を挙げている。
(同上)

艮為山とは、
実に「高尚な卦」のようです。

朱子もこの卦を、
「最も好きな卦」
と云っているそうですが、
愚生は易経講話の当該文章を読んでおけば、
それでよいとおもっています。

上を見過ぎず、
「ほどほどに」ということで。

艮の大象に曰く。
「君子以て思うことその位を出でず」