古い本でこんな占例を見た。
或る人、婚姻の吉凶を問ふ。
真勢先生之を占ふて水沢節の地沢臨を得たり。
断に曰く、臨は彼我相望むなり、
節は節義を守るの義にして
坎の中男は上卦に居り
兌の少女は下卦に居て、
男女位を正しふして家を治むる象なり。
故に吉と。果たして然り。
真勢易ですから、
これは六変筮法なのでしょう。
䷻ ䷒
この占は、
真勢の断のように、
節をもって結婚の吉を示しています。
臨は、
二人三脚で歩んでゆく象でしょうか。
しかし、愚思うに、
節は結婚の吉ではあるが、
話は順調に進まない気がします。
(六変筮なので成否も見てみました)
節の形は、
前に進む大震の象の五爻に
妨げの棒(坎の主)があって、
成否においては滞ると思えるからです。
節という卦名も、
竹の節(フシ)ですから、
一節一節の進み方と云えますネ。
そして、
之卦の臨は、
障害であった五爻の棒が消える象。
故に、
最終的には、
結ばれる二人であると読んでみました。
参考まで。
× × × ×
(後記)
しかし真勢の占考は、
易経による解釈ですな。
“象占の真勢” なはずなのに、
やはり易経はキチンと読んでいます。