火風鼎の五爻は、
爻辞だけをいくら眺めていても、
ちっとも占えないと思います。
易経を読んでいなければ!
鼎黄耳金鉉。利貞。
かなえ・こうじきんげん。ていによろし。
この爻は、
鼎で調理した料理を、すくい出して
食べることの出来るところです。
鼎の耳に鉉(棒)を通すことで、
火中から鼎を持ち運べるのです。
儒家的には、
「黄耳」で虚中の徳をもち、
「金鉉」の陽実の徳を受け容れるという、
立派な天子です。
帝王学的には、
臣下の諫(いさ)めを受け容れる明君、
です。
そして、このような、
徳ある天子は、
料理=供物をそなえて天帝を祭り、
ご馳走をふるまって賢人をもてなして、
君主としての役目を果たすのです。
結果、
善い政治がなされて、
鼎の道が完成する。
× × × ×
占としては、
このような時運です。
これまでの努力が報ゐられて
収益を見るやうな気運です。
(易学大講座)
× × × ×
以上のことを掴んでおかなければ、
爻辞占は出来ません。