ある夫婦の今後の成行きを占って、
乾之夬を得たとします。
(六変筮です)
相談したのは妻の方で、
ご本人は別れたいと思っている。
之卦の夬は決裂ですから、
このまま放っておけば、
別れる運勢にあります。
しかし、
妻に経済力がなく、
一人で生活できない状況だとしたら、
どう鑑定したらいいか。
こういう場合は、
本卦に立ち戻って、
之卦に行かせない工夫をするのです。
彼我の占法によって、
内卦の妻が 乾→離 と変われば、
運勢は天火同人となって、
夫婦は協力してやっていける。
ということで、
「そんなに夫と張り合わないで(乾)、
化粧などして綺麗になりなさい(離)」
などとアドバイスするのです。
もちろん離の象意から、
もっとオシャレな対処策を導いても、
いいでしょう。
「六変筮の得卦の占考は、
本卦を重視するのが原則です」
かく、いわれますが、それは
こういうことを云うのです。
もし之卦が悪い運勢だとしたら、
之卦に行かせないよう、
本卦からその対処策を考えるのが、
六変筮なのです。
しかし、
「略筮法」において、
必ず之卦に行くと見てしまえば、
こうした占考は行われないことに
なります。