易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

本当の六変筮

会報に載っていた占例を、
かいつまんで書きます。

六変筮法。筮前の審事。基準卦。
という論点を含んでいます。

× × × × 

友人が転んだらしく、
足を怪我して、
入院しているということです。

どんな具合かを筮して、
豊之夬を得ました。
(爻卦は上から離坤震艮坤坎)

普通の病占でしたら、
この得卦ならば、
病状はとても悪く、生命の危険に瀕している、
と云えるでしょう。

豊は「大なり」で勢いが強く、
夬は決壊するという危険な時
だからです。

しかし、
筮前の審事を踏まえれば、
膝の骨を痛めたとか、
悪くても骨折をしたのであって、
命にかかわることはないということは、
常識的に判断できると思います。

そこで、
もう少し得卦を
推究しなければなりません。

     

震卦を正常な両足の象とすれば、
豊の九三は転んで打撲した部位に相当し、
豊卦は片足が動かない現状を示しています。

     

乾卦を正常な骨の象とすると、
之卦の夬卦は決去しなければならない、
一陰が未だ残っています。

もし、
この一陰が二陰でしたら、
之卦は大兌の象となって、これだと
大きな欠陥が後遺症として残りますが、
夬卦ならば後遺症はずっと
軽いものと云えます。

結論としては、
完治したといっても、
多少の後遺症はあるかもしれない・・
と見なければならないでしょう。

× × × × 

六変筮の
お手本のような占だと
思います。

このように、各人の占例には、
占者の実力の程が、
明瞭に表れるのです。

理論知識が立派であるとか、
話がお上手なだけでは、
本当の実力はわかりません。