大岳易を自称する人でも、
大岳易ではない人があるようです。
これは一例ですが、
易占法、易論においては当代の最高と、
大岳易に対する評価は一致していますが、
「大岳易の占法はこれだ」という、
占法についての考え方は、
同門の中でも人によって異なる点が
あるように思われます。
それが証としては、
先生ご他界後に『易学研究』誌上に
発表された占例の中にも、
大岳易を信奉すると自称している著者なのに、
大岳易とは占考判断法が違う、
似てもいないものを屡々みるのです。
私はこうしたことから、恩師の名誉のためにも、
正しい大岳易が誤って伝えられ、
混乱することがないよう切に願ってやみません。
(中 略)
先生はずっと「正しい易の普及と発展」のために
尽力されましたが、本書はその遺志を継いで、
お役に立つことができるのではないかと思います。
(柳下尚範「易 占法の秘伝」)
「大岳易とは・・似てもいない」
ですからね。
朱字のように云われた人が、
本物の大岳易であるならば、
「柳下さんの易占法こそ大岳易ではない」
と反論しそうなものですが。
ところが、そうした声は、
おおやけには聞かれません。
それに対して、
「易 占法の秘伝」については、
名著であるとまで云われるのです。
同書の内容は、略(ほぼ)、
大岳易であると考えてよいのでしょう。
大岳氏の易書には、
記されなかった占法だとか、
訂正すべき占法が
多々あるということです。
「正しい大岳易」
「本書はその遺志を継いで」
と柳下先生は書いておられます。
どうも、柳下氏のほうが、
真の大岳易で、ある、ような・・
小生は、
そう考えています。