沢地萃の彖辞に、
「利貞」とありますが、
これはこの卦を用いる際の、
条件であるといえましょう。
萃の時は、
人や物や金が集まって、
富み栄えるという時です。
しかし、
だからといって、
裏口入学を目論むとか、
贈収賄だとかはNGなのです。
なぜか?
それは、
「利貞」に反することに、
なるからです。
カネのある時は、
金遣いが正しさを失って、
貞を失う→悪運を招く
ということになりやすいのです。
易は先まで見ていますから、
こういう景気のいい時には、
「利貞」という条件をつけて、
厳しく戒めているのです。
易を読む際には、
このような聖人の御心を、
読み落としてはなりません。