沢天夬の、
「失せ物」「家出人」の占につき、
柳下「易入門」には、
こう記されてあります。
× × × ×
失せ物─戻りません。
家出人─居所は判りません。
ひょっこり戻ってくることがあります。
× × × ×
問題はこのように占考してある、
その根拠なのですが・・
これは消長卦としての見方
だと思われます。
すなわち、
陰陽消長の理法に従えば、
夬卦は、
夬→乾→姤
と変化するのですから、
失せ物も家出人も、
一陰が出て行くと乾の空無となって、
戻らないし、居所も判らない。
そして、
家出人については、
時がたって気持ちが変われば、
運勢は姤となって
「ひょっこり戻ってくる」
と、そのような可能性のあることを
示唆している。
こんなんでどうでしょう。