往蹇。来連。
── 水山蹇、六四
朱子の註釈は只のこれのみ。
連於九三、合力以済。
九三に連なり、力を合せて以て済(スク)う。
蹇難の世にあって、
重陰爻にして応なく孤立していて、
そんなんで険を犯して往けば
大蹇(五)に陥るのは目に見えている。
それより止まりて、
三の剛実と力を合わせれば、
どうにか蹇を済(スク)えるであろうと、
易は教えています。
ここには、
弱者が難卦に処するに際しての、
智慧があります。
粋がって単独で突っ込まないで、
強き者とスクラムを組みなさいと。
× × × ×
話は変わって。
古い易書はおもしろい。
今井易経、三浦易経は資料集であり、
岩波易経、本田易はレジュメであって、
儒者とか文人風の人の渾身の文章を読んだほうが、
大いに得るところがあります。
実際に読んでみて、
そういう易書に出遇うことが大事。