天何をか言わんや。
四時行なわれ、百物生ず。
天何をか言わんや。
── 論語、陽貨
天は何か言うだろうか。
四季はめぐっているし、万物も生長している。
天は何か言うだろうか。
〔何も言わなくても、教えはある〕
〔ことばだけを頼りにしてはいけない〕
(金谷治・訳)
幾度も噛み締めることのできる、
名文章だと思います。
× × × ×
因みに、
易経にはこうあります。
天の神道を観るに、
四時忒(たが)わず。
── 風地観、彖伝
神聖なる天道を仰ぎ観れば、
四時(四季)の循環には
いささかのくるいもない。
(岩波易経)