小生が易に入門した頃、
ある先達から、
「三変筮をやりなさい」
と云われました。
そして、
三変筮は爻辞占(可否占)ですから、
どうしても易辞の理解がなければ、
正しい判断は出来ないのです。
先生は、
易の辞を学ぶにつき、
このようなアドバイスを、
よくされていました。
- 一卦中、好きな爻辞を見つけて、それとの関連で他の爻辞を見ていくとよい。
- 爻辞そのものを味わうようにすること。
そうすれば、
「易の力はぐんとついてくる」
と。
なんだか、
難解な詩文を読むようですが、
実際、先生は、
和歌を嗜まれているようでした。
易辞を
文学的に解するということでは、
大岳先生もこのように
云っておられます。
易経は単に文章の上から見ても
非常に傑れたものでありますが、
この彖伝(離卦彖伝)なども、
坎の其れと対比して、嘆称の声を
発せしめずに置かないほどです。
・・坎離照応結構の整然たるところ、
文章の偉観であります。
(易学大講座)
やはり、
といいますか、
当然、ですが、
易経を深く読んでいますね。
単に意味を追うだけでなく、
易辞を深く、そして、
文学的に味わえるようになると、
易の理解は深まると思います。