易経を読むとは、
卦。
爻。
辞。
を読むということ。
学者の書いた
「論文」を読むのとは、
少し事情が異なります。
× × × ×
卦・爻を読む。
⇒記号化された形を読むこと。
窪田般彌 訳 アポリネールの詩
たとえば、
このような詩を読むのと、
似ているのかもしれません。
まあ、
こういうわけのわからない、
絵画的文様を読むわけです。
ほんとうは、
草野心平「冬眠」のほうが、
よさそうと思ったのですが、
現物がありませんでしたので、
この詩にしてみました。
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辞を読む。
⇒難解な詩文を読むこと。
日夏耿之介 訳 ポーの詩
もはや、
こういう日本語を読める人は、
いなくなりました。
× × × ×
易経のわかりにくさは、
卦と爻と辞を有機的に捉えるという、
そういうところにある。
それは、
只の言語の羅列による、
論理的文章とは異なるのだ。
そういう通常の難しさとは違う、
前代未聞の奇書なのです。
「書不尽言、言不尽意」
これは、
繋辞上伝にある言葉です。