以下の引用文は、
咸卦四爻の辞から敷衍して、
書かれたものです。
神を窮め化を知るは、
徳の盛なるなり。
── 易経、繋辞下伝神の功徳を窮め尽くし、
化育の妙用を知ると云ふことは、
単なる学者の能く識り得る所ではない。
其の人格が天の徳と同じくなり得て、
始めて知ることが出来るのである。
故に徳の盛んなるものと云ふ。
(服部宇之吉)
意訳しますと・・
神と感応し、
天地陰陽の変化を知るということは、
単なる学者では知ることが出来ず、
人格が天の徳と一体となって始めて、
知ることが出来る。
・・というのです。
岩波易経(下)には、
p.264の尺取り虫の文章として、
載っています。
しかし、
繋辞伝のこの辺の文章は、
思想的にはかなり高度なもので、
老荘思想にも相通じると、
云う人もあるようです。
ですから、
さらりと読むだけにして・・