以下は、
「易経講話」 からの引用ですが、
爻辞占の理解にも資すると思います。
易の言葉は、いろいろな方面から見得られるのであり、わずかにその一部分が載せてあるに過ぎないのであり、他の卦を参考にして補ってみるべきである。あまりに固く文句に執着して、ただそれだけの意味であるとみては、易の全貌は理解し得られない。
たとえば、
坤二爻 「直方大。不習无不利 」は、
柔順中正という方面から、
坤徳の美をほめたたえている。
しかし、
坤のニ爻を、
陰の勢力が徐々に進んで行くという、
陰陽消長の理から見れば、
剥二爻 「剝牀以辨。蔑貞。凶」 のように、
読むことだってできるのです。
(占においては病勢占とか)
もし、
易経を読んでおらなければ、
「爻辞が无不利ですから、悪くはない」 などと、
トン・チン・カンな辞占をしてしまう、
そういうことになるのです。