易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

睡眠の象

あるツイートに、

鹿島先生の本を見ると、
水地比の象意に「睡眠」とある。
なぜ?

と、ありました。

これは、おそらく、
剥・大過の象を応用すれば、
わかることだと思います。

        
        

は坤下艮上の形で、
坤は「載」で、艮は「人体」です。

ゆえに剥の爻辞は、
牀(寝台)上に人を載せた象で、牀足から、
陰の迫りくる危険を述べています。

坤が「載」というのは、
坤卦彖伝に「坤厚載物」とあるからです。

大過は、
繋辞伝で云うように、
棺の中の死体の象です。

大過は大坎の似象ですから、
これを応用すれば、坎☵の形は、
一陽の人が二陰の寝具にくるまって
横たわっている象です。

で、
牀上に横たわる人ということで、
「睡眠」なのでしょう。

× × × ×

小生が易に入門した頃、
坎に横たわるとか、眠るという意があって、
why? と思ったことがありました。

その後、幾年かして、

  • 水は床上を横に流れるから人が寝ている姿。
  • 離☲が目で見る象なら、錯卦の坎☵は目を閉じている象。

という記述に遭遇しました。

これにつき、
どこかにメモした覚えがあるのですが、
「易入門」の八卦の象の頁を見ても、
それらしい記述はありません。

おそらく、
だいぶ以前に使っていた、
「易入門」に書いたものと
思われます。

× × × ×

以上、
実際に占に使うことはないでしょうが、
重要なことなので記してみました。

先人の占意象意を推しはかってみることで、
易的な見方が養われるからです。